ダーク・ファンタジー小説

Re: 破壊ノ少年ト修復ノ少女[参照700突破ありがとうございます] ( No.75 )
日時: 2015/03/16 01:18
名前: 穂逆 深去 (ID: BzoWjzxG)

続き書きます。

「…なんでだよ、なんでなんで
なんでなんでなんでなんで!!」

キボウは叫ぶ。
血を流し続ける俺を見向きもせずに。
血塗れた手をぶら下げながら。

「…一縷は、俺だけのモノ。
オレダケノ……、ダレニモ…ワタサナイ」


キボウは叫ぶ。


俺はまだ血を流し続けて


「……るさい」


「………え?」


は、いなかった。


「うるせぇんだよ!!
どいつもこいつも、歪んだ愛を貫いて!!
普通に人の幸せを祈れないのか!!」

「…な、なんで生き、て……」


キボウは驚愕を顔にうかべる。

その問いに対し、俺は深呼吸をして落ち着いてから、ゆっくりと答えた。


「死ねない、んですよ。俺は」


そう、俺は死ねない。
死なない、のではなく”死ねない”のだ。



一旦切ります