ダーク・ファンタジー小説

Re: 破壊ノ少年ト修復ノ少女[参照800突破ありがとうございます] ( No.77 )
日時: 2015/03/17 01:56
名前: 穂逆 深去 (ID: BzoWjzxG)

「あは……………っ!?」

俺がその狂気におののいていると、
突如としてキボウは笑いを止め、その顔を引きつらした。



「え…?なんだよ、この血?
って、一縷のお友達クン、どうしたの?そんな驚いた目で俺を見て……」



”人が変わった”ように、何が起きたかを理解出来ずにいるキボウに、
俺はそっと彼が手に持つ赤いナイフを指差した。


「は…?」


俺が指差した方向をむき、キボウは目を見開く。


「え、あ、嘘だ、ろ。俺……”アレ”に意識を、飲み込まれたのか?
俺が、一縷の体で、人を、殺した」


そこまで言い終えたか、否か。
彼は手にある赤いナイフを持って、走った。

「ま、待って下さい!!何をする気ですか!」

とっさに、キボウの手を掴みその動きを止める。
一縷の体である、その細身の腕は、震えていた。



「…何をするって?決まってるだろ、
俺の本当の体を、殺しにいくんだよ」