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ダーク・ファンタジー小説
- Re: 破壊ノ少年ト修復ノ少女[参照10リク募集] ( No.95 )
- 日時: 2015/05/19 05:38
- 名前: 穂逆 深去 (ID: S/CDITC2)
すいません。更新遅れました。
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「授業参観、かい?」
「うん、来週に。お父さん、お仕事忙しい?」
「…まだちょっと分かんないなあ…。でも頑張ってお父さんお仕事終わらせとくよ」
「…ほんと!?」
夕食を食べながら、授業参観のことを父に言うと、父は少し笑いながらそう答えた。
その顔が少し蔭っていることに、小さな俺が、気付くことはなかった。
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授業参観当日。
俺の番がくるまで、あと二、三番になっても父はまだ来ていなかった。
(お仕事忙しいのかなぁ……)
そう少し残念に思いながらも、自分の番になった俺は静かに席を立った。
「ーー”僕のお父さん、お母さん”1のg、リズ·ネイアス。
僕の父は全能神「”ネイアス”!?ネイアスってあの”全能神”の!?」
父母の誰かが、そう叫んだ。
その叫びを始めに、父母達からどよめきがはしる。
「じゃあ、あの子って全能神の息子さん…?」
「やだ、私の娘、無礼な口きいてないかしら」
「うちの息子も、仲良くさせなきゃ」
「うちも」
授業が終わってから、俺の周りにはたくさんの大人達が群がった。
誰かの母親、父親、先生まで。
「「”お父さん”に………」」
みんながみんな俺ではなく、父を通した俺を見ていた。
父のことを知って欲しい。
お父さんは凄いのだ、と。
みんなに知ってもらいたかったのは事実だ。
でもこれじゃあ。
ボクナンテ。
ミエテナイ。
猛烈な恐怖を感じ、俺は教室を飛び出した。
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