ダーク・ファンタジー小説

Re: 破壊ノ少年ト修復ノ少女[参照10リク募集] ( No.95 )
日時: 2015/05/19 05:38
名前: 穂逆 深去 (ID: S/CDITC2)

すいません。更新遅れました。
****************************************
「授業参観、かい?」

「うん、来週に。お父さん、お仕事忙しい?」

「…まだちょっと分かんないなあ…。でも頑張ってお父さんお仕事終わらせとくよ」

「…ほんと!?」

夕食を食べながら、授業参観のことを父に言うと、父は少し笑いながらそう答えた。

その顔が少し蔭っていることに、小さな俺が、気付くことはなかった。

***************************************
授業参観当日。
俺の番がくるまで、あと二、三番になっても父はまだ来ていなかった。

(お仕事忙しいのかなぁ……)

そう少し残念に思いながらも、自分の番になった俺は静かに席を立った。

「ーー”僕のお父さん、お母さん”1のg、リズ·ネイアス。
僕の父は全能神「”ネイアス”!?ネイアスってあの”全能神”の!?」

父母の誰かが、そう叫んだ。
その叫びを始めに、父母達からどよめきがはしる。

「じゃあ、あの子って全能神の息子さん…?」
「やだ、私の娘、無礼な口きいてないかしら」
「うちの息子も、仲良くさせなきゃ」
「うちも」

授業が終わってから、俺の周りにはたくさんの大人達が群がった。
誰かの母親、父親、先生まで。

「「”お父さん”に………」」

みんながみんな俺ではなく、父を通した俺を見ていた。
父のことを知って欲しい。
お父さんは凄いのだ、と。
みんなに知ってもらいたかったのは事実だ。

でもこれじゃあ。

ボクナンテ。

ミエテナイ。


猛烈な恐怖を感じ、俺は教室を飛び出した。