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ダーク・ファンタジー小説
- Re: 自殺サイト『ゲートキーパー』 ( No.133 )
- 日時: 2012/08/05 08:04
- 名前: 羽月リリ ◆PaaSYgVvtw (ID: vVbLZcrS)
- 参照: 突破したのが夜中だったので一日遅れて投下。ぐだぐだ小説。
「…くっそぉ。こんな暑い中、仕事だなんて——」
汗を流しながら不満げに呟く黎は、ひたすら歩き続けている。
参照1300突破記念小説『上下関係』
「どうせ漆さんはあそこで扇風機に当たってアイス食ってのんびりしてるんだろ…」
そう思うと、人生、実に不公平だ。
地位が上に行けば行くほど、ただ椅子に座っているだけで良い。その分、下にいる者たちが動けば良いのだから。下に行けば行くほど、雑で酷い扱いを受ける。
ゲートキーパーでも、漆、上弓、黎、の順に地位が決まっている。
漆は殆ど外に出ない。かと言って、何かをするわけでもなく、ただアイスを食べているだけだ。
上弓だってあまり外に出ない。しかし、上弓は上弓で、パソコンを使って様々な情報を集めてくれている。
そして、一番したっぱの黎は、何かと外へ駆り出される。自殺依頼者の調査だとか、直接会って話してこいだとか、とにかく色々やらされる。
そう思うと、人生、やっぱり不公平なのだ。
だが、黎だって本当は解っている。
漆だって、椅子に座っているだけだが、頭を働かせている。どうすれば自殺を阻止できるか、真剣に考えている。
上弓だって、パソコンで調べるは大変に違いない。だが、上弓の情報には狂いがない。
「だから、おれも頑張らないとなぁ…」
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