ダーク・ファンタジー小説

Re: 魔法少女の世界 ( No.10 )
日時: 2015/08/08 15:00
名前: 日瑠音 (ID: vlinVEaO)

「そうと決まれば、さっそく教室に行こーう!」
そう言って、ザストはレアノの手を、バルシェはエステマの手を掴んだ。
「は?ここが教室なんじゃないの?」
「レアノちゃん?頭もっと使ってよ」
(・・・ザストに言われるとムカつく。)

「私中学校でいつも学年一位だったんだから!」
「親に感謝しなよ、レアノちゃん」
ザストはそれを言うなり、やばっ、と言って話をしなかった。


レアノは産まれてすぐ捨てられ10歳までを孤児院ですごし、それからはアパートで独り暮らしという日々だった。
レアノのいた国では、孤児は11歳からは一人で生きていかなければいけないからだ。
だからレアノのような孤児は、養子になるか結婚するまでは名字がないのだった。


(ザスト、もしかして知ってるの?なんで…?)



「ここが攻撃的魔法科の教室だよ。隣は防御的魔法科」
廊下から見ても分かるほど大きい感じだ。
「へー、少し緊張するね」
レアノの気持ちとはうらはらに、教室内はガヤガヤしていた。
「じゃー、入ろっか」
ザストが教室のドアを開けた。