ダーク・ファンタジー小説

Re: 魔法少女の世界 ( No.23 )
日時: 2015/07/08 19:47
名前: 日瑠音 (ID: b1E7MtVi)

トイプードルマロンさん、貴方の小説にコメントを返させてもらいました。
いつもコメントありがとうございます!
これからも宜しくお願いします!
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「よし、次は八つの魔法についてです。ついてきて」
ミカ先生についていくと、最初の空き教室に来ていた。
「攻撃魔法は、さらに五つに、防御魔法は三つ分かれているの。
攻撃魔法は炎、水、大地、氷、雷に、防御魔法は治癒、創、操に」


ミカ先生はちょっと待ってて、と言うとどこかへ行ってしまった。
どこに行ったんだろう、と思うこと約二分、誰かをつれてきていた。
「やっほーっ、レアノ!バルシェだよ☆」
…テンション高いな。


「何するんですか?先生」
「バルシェ先生にレアノさんが何魔法が使えるか調べてもらうの」
なんだかこのノリ前もあったなと思ったけど、それは置いておこう。
「ちなみに、僕は操、ミカはなんと炎と大地、二つも使えるんだよ」
それを聞いたミカ先生は、顔を赤らめた。
「バ、バルシェ先生!」
「あはは、ミカは照れ屋だね!じゃあ、さっそくやろうか!」


「パーム バゲット」


バルシェ先生の手から指示棒のような細い杖を出し、目を閉じた。
その瞬間私の目の前に、赤く燃え上がる炎が現れた。
どうしてか、目の前の炎を見ているだけで、何か思い出せそうな…。


すると、ミカ先生はニッコリと笑った。
「私の担当教科ね!これからよろしく、レアノさん」
「は、はい!」
少し笑顔に恐怖を感じたのは、気のせいだよね…?


* * *


「よし!レアノさん、今日は校舎を見学したら授業は終了にしましょうか」
ミカ先生は顔を上げ、あっ、と言うなり誰かに駆け寄った。
ん…?あの人って、もしかして…。
と思うと、ミカ先生と一緒に、彼はこちらに歩み寄ってきた。
「同じクラスの武田夏芽くん。案内は彼にお願いするわ」


夏芽はスッと一歩前に出ると、行くぞ、と言って反対の方を向いた。
「あ、うん、宜しく」
なんだか無愛想?


しばらく進むと、夏芽はハア、とため息をついた。
「めんどくせぇな…、お前、地球から来たのか」
「あ、うん…。夏芽もそうなの?」
「だから何?お前には関係ないだろ」


…イラッ…!!
な、何その態度!?
「あんたが聞いてきたから、こっちも返しただけじゃない!関係なくないし!」
ふふ、言い返した。スカッとするわ、なんて思っていると。
「はぁ?お前、この俺と会話できたんだから感謝すべきだろ!」
何コイツ!?ムカつくー!


その後、ギャーギャー言い合って数十分、誰かの足音が聞こえた。
「あれー?夏!部活来ないで何してるかと思えば、夫婦喧嘩?」
タレ目の整った顔の男子が、こちらにトコトコと近づいてきた。
「は、はぁ!?何なのお前!センセーに頼まれて仕方なく校内案内してる俺に向かって!」
その男子はニッコリと、なんだか笑い方怖い…。
「んんー?何言ってるの夏?休むなら先生に伝えて、出るなら三十分前には来ないとダメなんだよー?」


さらに追い討ち。
「夏はどっちも実行しないで夫婦喧嘩なんてしてるなんて、僕には考えられないなー」
夏芽も反論を試みた。
「夫婦喧嘩なんてしてな…」
「僕はそんなこと聞いてないよ?休むの?出るの?三秒以内に決めて?」
夏芽、反論失敗。


「…出ます」
それを聞いた彼は、にんまりと笑い、うんうんと頷いた。
そして夏芽の脇腹をぶん殴ると、引きずりやすいように倒していた。
もちろん夏芽は気絶している。
「あ、そうだ」
今度はレアノの方に、本当に美しい、眩しい笑顔を魅せた。
「お見苦しいところをゴメンね!僕、レスター・カノヴァスっていうんだ」


レスターはレアノにくるっと背を向けると、夏芽を引きずりながらこの場を去っていった。
そしてすべてが終わった後、レアノは思った。
レスター・カノヴァス、やべぇわ。