ダーク・ファンタジー小説

Re: 嫌いだ【オリキャラ募集中】 ( No.26 )
日時: 2016/02/14 00:14
名前: riyal (ID: bUOIFFcu)

第8話 ウキ

ばふっ。
ルキちゃんがベッドにダイブした音がした。
それを見計らって、部屋の外で待機していたウチは、ドアを開ける。

「ルキちゃんは寝たか?」
「寝ましたが?」
『寝てないよぉ』
「えっ」

起きてたか...じゃあしょうがない...

「なーんだ、起きてたのかぁ。寝たかと思った」

誤魔化そうと思ったけどルキちゃんが見逃してくれるはずもない。

『...ウキ、それ臨戦態勢の恰好だよね...何で?』
「...いや、何でも?」
『ハルレは殺しちゃ駄目だよ?』
「いやだなぁ、そんなつもりないよ」
『ならいいんだけどさ...』

なんて言いながらまたばふりとベッドにダイブするルキちゃん。

……...。

いや、殺るつもりじゃないんだけどね。

「...ねぇ」
「はい?」
「ルキちゃんに何もしてないよね?」
「へ?」
「だから、ルキちゃんを狙ったりしてないよね?」
「してませんよ。狙う理由無いですし」

そう言う、ハルレとルキちゃんに呼ばれていたこの子をじっっっっっとみる。
大体、わかる。
本心から言ってるかそうでないか。

で、ハルレは...。

大丈夫っぽい。

「ごめんね!変なこと聞いて!」
「はぁ。はい」

完全に、ウチの中で疑う気持ちはなくなっていた。

「ルキちゃん、毛布の上から寝ちゃってまぁ」
「...ルキちゃん風邪ひいちゃいますよ」
『んぇ?...まだ夜だよ』
「いやだから風邪ひいちゃうって言ってくれてんの」
『ウキも変なこと言うなぁ...だってまだ...』

寝言なのかなんなのか会話にならない。
だってまだ、の後はごにょごにょと全然呂律の回ってない口で何か言ってから、ぱたっと寝てしまった。

「はぁ...仕方ないですね」

言いながらハルレはルキちゃんをちゃんと寝かせてあげていた。流石ルキちゃん、かなり軽いらしい。

「もっと食べなきゃ、ルキちゃん」
「いや、食べてこれなんだろうけどね」

その後ハルレとたわいもないをしてると、携帯が鳴った。
ルキちゃんのスマホだ。

途端、ルキちゃんは飛び起きた。