ダーク・ファンタジー小説

Re: ★凛花と恐怖のゲーム!〜人生ノ崩壊〜★ ( No.131 )
日時: 2015/02/14 23:00
名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: UP46uWUY)


トウジ情報

「まだ・・・来ない。忘れてるのかなぁ・・・」

青い草が刃物に変化して体を斬りつける。

「セイはどうなったんだろう……」

傷口をこすりながら、歩き続ける。

果てしなく草原は続く。

歩いても、歩いても草が続く。

目の前から緑が消えることはない。

「疲れた……」

その時、草原の向こうにセイがいるように見えた。

白いシャツを来た男だ。

ユラユラとうごめく影。

トウジは、走り出した。
でも、その影は追いかけても、追いかけても、追いつけない。

「蜃気楼、か………」

ガクリとトウジは、肩を落とした。
「いるわけないよなぁ………」

ギュッと青い草を踏みつけた。
ジワリと緑色の汁が滲み出る。

「誰か………」

目に涙が溜まり、視界が歪む。
(泣いたら駄目だ。)

ギュッと目を瞑り、雫を拭いた。

頭の中に、仲間達の顔が浮かぶ。

凛……颯斗……来夏……


「生きて……帰るんだ。」