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ダーク・ファンタジー小説
- Re: ●凛花と恐怖のゲーム!!!〜人生ノ崩壊〜● ( No.133 )
- 日時: 2015/03/26 19:53
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: wJ5a6rJS)
緑情報
「性格作るの難しいなぁ。」
一人、道路に立っている。
背中に背負った刀と鞘がぶつかり合い、カチャカチャと音を立てる。
「俺、紅と性格かぶってるからなぁ。変えないと飽きられるよなぁ」
はぁっ、とため息をつき地面に座り込んだ。
ドスン、ドスン・・・
「来たな・・・」
刀を鞘から抜き、構えた。
緑から、20メートルほど離れた曲がり角から赤い大きな足が飛び出した。
見上げると、雲を頭が突き破っていた。
「だいぶ・・・デカいな。」
緑の表情が強張った。
てっきり、10mくらいかと思っていたが…
想定が甘かったか…
「チッ」
短く舌打ちをして、鬼に向かって走り出した。
刀の先を鬼に向ける。
構えたまま静止して、大きく息を吸い込んだ。
(俺は…出来る。先輩みたいに強くはないけれど)
力任せに、刀を鬼の足に突き刺した。
__________(あっ・・・斬りつけるだけで良かったのに)
鬼は、グラリッとよろめいた。
赤い巨体が、地面に倒れていく。
緑には、スローモーションに見えた。
傷口から、赤黒い液体が噴水の様に吹き出す。
その血が緑の顔面にかかった。
(穢れる・・・)
服の袖で飛び散った血を拭いた。
(気持ちわりぃ)
鬼の血なんて、誰でもいやだよなぁ?
俺だけか?
鬼を片付けた後は、またブラブラ歩きだした。
どこへ行こうかなぁ。
いつの間にか、霧が出ていた。
普通の霧ではなく、『濃霧』だ。
視野は、100メートル以下しかない。
濃霧は、危険だ。
この霧に交じって鬼が近づいているかもしれない。
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