ダーク・ファンタジー小説

Re: 凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ( No.186 )
日時: 2015/03/27 23:01
名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: wJ5a6rJS)

・・・・・「颯斗、忘れてたけれど、どうやって帰る?」
凛花が、ポツンとつぶやいた。

「えっ?開くのを、待つしか……」

ブンブン、尾を振りながらそう答えた。

「いつまで待つの?」

不定期に開く扉は、次は、いつ開くのだろう。
何処かで、死者が出ない限り開かないのか?
ということは、しばらく帰れない…

「いつまで、待てばいいんだ!
俺ら、ココで死ぬのかよ!」

「颯斗、ここにいるということは、死んでる」

バサリと凛花に言われ、落ち込むかと思いきや、

「俺は、死んだ覚えはねぇ!」

そう、叫んだ。

「えっ?死んでないの?」

「おかしいだろ!その質問!
俺は、死んでいません!
神の使いの狼は、フツーに、行き来出来るんだよ!」

カクンと首を曲げた凛花。
颯斗は、えっ?と目を丸くする。

「ちょ…凛花、なんで傾げるんだよ?」

「えっ?だって、颯斗のどこが神の使いナワケ?
どう見ても、汚い狼でしょ」

ビキビキ……

どこが、汚い狼だ!

どこからどう見ても、神の使いだろ!

美しい毛並みの!美しい狼!

「凛花!もう、許さねぇ!
俺は、「永遠の素敵なカッコイイ綺麗な狼」
に決まってるだろ!」

「「ナルシ……」」

ボソリと、凛花は呟く。
しかし、颯斗には、聞こえていないようだ.

「颯斗は、『永遠のナルシな、みすぼらしい汚い狼』に決まってるだろ。」

また、呟くが、
自分の世界へ行ってしまった颯斗には、
何も聞こえない。

凛花には、見えた。
近づいては、ならない、『恐ろしい結界』が。

あの、結界の中へ、入ってはいけないと、本能的に悟った。

「あの、結界は、
危険だわ……もし、入っちゃえば、
ナルシの道を、歩むことに…」

ブルリと、身震いして、後退りした.
近づきたくない。
怖い怖い。