ダーク・ファンタジー小説

Re: ● 凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ● ( No.190 )
日時: 2015/03/30 00:04
名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: wJ5a6rJS)

ドスンッと、音を立て、地面に落下した。

打ち所が悪く、身体中に痛みが走る。

「イッテッテ。」

颯斗は、顔面から落下して、鼻から血を流していた。

それを見て、凛花は、プハーッと吹き出した。

「うっわ!痛そー。」

吹き出され、頭にきたが、そこは冷静に_______

「はいはい。痛いです。」

服の袖で、血を拭きながら立ち上がった。

袖は、赤黒く変色して行く。

「げェ。汚ねえ〜」

ぐにゃあ、と颯斗は顔を歪めた。

「颯斗、汚い。」

しっしっと、手を振り、遠ざける。

「仕方ねぇだろ!心配しろ!」

「あー心配ね。」

ブンブン、顔を縦に降る。

(心配する気あるのかよ…コイツ)

眉間にシワを寄せ、威嚇の表情をする。

自然に、力が入り、狼に変幻して行く_______

「……?」

ん?と凛花は首を傾げた。

「あっ、ごめん。ハハ」

スゥ〜と、颯斗は人間に戻った。

「俺、頭に来ると、狼になっちゃうんだよな。」

ふぅう、とため息をつく。

「ハハ!
まぁ、その話は、また今度してやる。
今は、早く帰ることが、優先だよな。」

そう言うと、歩き出した。

「ちょっと!どこ行くの!」

「この先進んで〜地獄めぐりツアー♪どうせ、来たんだ。
寄ってったって、いいだろ?」

じっ、地獄めぐりツアー!?

なんと、楽しそうなお題目を付けたんだ!

けれども、どんなお題目をつけようが、

地獄って事は変わりないんだよな。

そもそも、地獄に、簡単に寄るなんて、ことは出来るのか?

なんか、厳重で、しっかりと、警備がされているイメージが……

ん?もう、地獄に侵入してるのか。

「そうそう、凛花。俺ら、裏ルートで地獄へ来たから、
門番スルーしてる。」

裏ルート!

なんか、カッコイイ響き。

けれども、ばれたら、殺されたり………

ブルリッと震える。

しかし、不安な考えは、すぐに打ち消された。

まぁ、いいか。

狼がいるし。

「狼!か弱い女の子を守ってね!」

「俺、ペット扱いじゃん!無理無理、お前、か弱くないし。」

そんな、格好で、ペット否定とは_______

「狼は、ペットでは?」

「狼を、ペットとして、飼育する馬鹿が、どこにいる!」

そんな、ゴタゴタ話しながら、

しばらく、骸骨が転がる、暗い道を歩く。

すると、さっき見かけた、赤く燃える釜を見つけた。

触れれば、手が溶けそう。

「ウォー!地獄名物の釜じゃん!」

颯斗は、なぜか嬉しそうだ。

釜の中では、ドクロが、プカプカ浮いたり、沈んだりを繰り返している。

床には、血が垂れ、残虐な想像をさせる_______

もしかして、もしかして、さっきまで、人を殺し………

血が、飛び散り、地面が紅く染まっている。

ハッとして、靴の裏を見ると、べっとりと、血がついていた。

どこでついたのか、手のひらにも、液体は付着していた。

壁のあちこちには、ミイラ化した死体が吊るされていた。

どれも、苦しみながら、生き耐えたようなものばかりで_______

骸骨の元は目玉だった、黒い、穴は、吸い込まれそう。

細い腕が、にゅっと出ているものもあった。

(ゲッ………趣味悪)

「あっ、あれが、?名物?」

引きつった顔で、颯斗に問う。

凛花の指差した先には、あの釜があった。

「うん。まぁ、釜飯の、大きい版みたいなもんだ。」

例え、絶対おかしいから。