ダーク・ファンタジー小説

Re: 恐怖のゲームを始めましょう【参加者募集】誰かぁ来て! ( No.20 )
日時: 2015/03/04 17:51
名前: みーこ (ID: wJ5a6rJS)

「問題2 ZYKANHMAEMTSH この英語の意味するものは?何が抜けてる?簡単ですね。この問題は、脱出口の鍵になります。一人一つのドアです。」

「ゼット・・・ワイ・・・」

「ゼット・・・ワイ・・・カ?」

『あれぇ?わかんないんですかぁ?このままでは、炎で死んじゃいますよ!?』

「逆からはぁ〜ハシツメ?違うかぁ。」

『炎威力アップ!』

「ジ・・・ヤ?違う!」

「凛花さん、解りました!これで私のドアが・・・」

カチャン!

「うーん?うーん?何だよこれ?このままじゃ、死んじゃう!」

見兼ねたミミが、ヒントを出す。

「凛花さん!小学校の高学年の最初の・・・」

しかし、パニック状態の凛花にはもう何も考えられない。

「最初は、何したっけ?覚えてないよぉ〜」

我慢できず、ミミは、戻ってきた。

「凛花さん・・・私が外します。」

ーーカチャン

「凛花さん。開きましたよ。ドア。」

「ミミ!ありがとう。」

「あっ!」

「ミミ?どうした?」

「炎に鍵を落としてしまいました.凛花さん。時間がありません。先に出てください。」

「えっ!でも・・・一緒に探し」

「大丈夫です。一人で探しますので先に。」

「うん。」

凛花は、ドアを開けて外に出た。

残り時間のタイマーが置いてあり、時間は・・・

「37秒!?」

凛花は、くるりと振り返りドアを叩く。

「ミミ!時間がない!」

「凛花さん。どうやら、この部屋からは1人しか出られないようです。」

「ミミ!?」

「1人1つのドアとは、2人分のドアがあるわけではなく、最初から1人だけが助かるゲームだったようです。凛花さん。仲間は、他にもいるはずです。探してください。」

「ミミ!」

「ゲホッ!もう駄目だ。凛花さん、お世話になりました。」

バァァン!

凄まじい爆音と熱風が廊下まで流れてきた。

「ミミ!ミミ!ミミ!」

上手く話せない。かすれた声だけが虚しく響く。

「お前、顔色悪いが大丈夫か?」

いきなり背後から声がした。

「えっ?」

突然の事に頭の整理が追いつかない。
私達の、他に…………誰かいたの?

「俺は、新人だ。」

?シ・・・ンジ・・・ン?

「でも、新しい人は捕まってるんでは?」

その男は、得意げに、

「逃げてきた。」

そう、一言言った。

「!?」

謎の男は、勝手に自己紹介を始めた。

「俺は、市村紅。ヨロシク。俺も、このゲームのプレイヤーだ。」

「それは、分かります。この世界にいる人、みんなプレイヤーですから。
まぁ、違うかもしれませんが。」

フーンと紅は、口を歪める。

「お前、誰だ。」

「私!?中藤凛花です。」

すると、凛花には関心がないようで、フッと息を漏らした。

「お前、能力は?」

諦めたような、言い方で聞いてきた。

「ありません。一般人です。」

「はぁーつまんねえ。なんか能力あればいいのによぉ〜。」

「ん?待って。新人があんただとすると、このゲーム終わりになる・・・紅、お前、何してんだよ。お前のせいでミミは、死んだじゃねーか!お前を助けるためだぞ!」

「勝手に助けに来たんだろ?」

「プレイヤーが多いほど、ゲームが有利になるって!」

「ハッ!お前らバカだなぁ。あんなの嘘に決っテッダロ!どうせ、お前らを殺すサイコーの口実じゃねーか!」

「酷い。酷い。人間の命をなんだと思ってんだよ!自分たちが楽しむための使い切りのオモチャかよ。」

ミミ……言ってたよね?
颯斗みたいに.簡単には散らないって。
約束したよね?



「んじゃ、この建物から出るか。」

「お前ぇぇぇ!」
凛花は、紅に八つ当たりをした。
ミミの死の悲しみを、紅にぶつけようとしていた……

「お前より、俺年上なんですけど?」

「脳内年齢は、凛花が勝ってる!」

「脳内年齢が上っつーことは、老けてるってことじゃねーの?」

「老けてないもん!」

『はーい!では、これから通常コースに戻って下さい!』

ゴコッ

と音がして床に大きな穴が現れた。

「なっ!」

ズコゴゴゴゴ

大きな穴に体が吸い込まれて行くーーーー
光は、やがて小さくなり暗闇の中を2人は落ちて行った。


日付が変わった………

気が付くと、道路に立っていた。

一体、どこから戻ったかもわからない。
ここに通じる通路なんて、果たして存在していたのかすら怪しい。

ドスン、ドスン

足音がする。
もう、耳に残っている。
鬼の足音。

悪魔の足音。


「鬼だ!鬼が来てる!
急げ!もう、50メートルしか離れてないとこにいる!」

「そんな!」

「よし!お前は、そこの角で待っとけ。」
紅は、凛花を角に移動させると、ニタリと笑った。

「んな?」

「鬼停死悪霊退散鬼餌六世呂」

ピタッ

鬼が止まった。

「よし!逃げるぞ!ヤバイ!」

「もっと、止められないの?」
凛花が、ひょこっと出てきて訴える。

「俺の能力は限界だ!もう少し、修行・・・」

「まさか、サボったわけ?」

マジで、呆れる……