ダーク・ファンタジー小説

Re: ● 凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ● ( No.205 )
日時: 2015/04/10 22:52
名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: wJ5a6rJS)



ふと、踏まれた右手を見ると、青紫色に変色していた。

内出血_______

ジンジンと、手のひらに響く痛み。

唇を噛んだレンの顔は歪んでいた。

アイツは、既に立ち去りレンだけが牢屋にいる。

「誰もいないのかよ……」

ミオウは、無事だろうか………




_________屋外チーム

「レン………」

ライトが倒した敵を横目に、ミオウはレンの無事を祈っていた。

ライトは、ミオウの肩に再び戻り船を静かに眺める。

沈黙の時間が過ぎ、空は漆黒の闇に包まれた。

黄色く、丸い月が空に登り地上ステージを照らす。

ミオウ達は、月明かりに照らされていた。

「レン………」

何回も、何回もレンの名前を呟く。

心から、レンの無事を祈っている。

お願い……神様………

眉間にシワを寄せ、祈り続ける。

ライトも、またレンの帰りを待っていた。

レンが、負けるわけはないが……

そう、考えても嫌な想像は膨らむばかり。

嫌な考えは、消しても消しても復活してくる。

嫌という程、戻ってくる。

頭の中は、次第に血の海とかした。

その血の海の中に、1人の人間_______

レン

歪んだ弓を持った人間。

全身、生臭い血の付いた人間。

その人間は、立ってはいなかった。

床に体を倒し、目を閉じている。

両手足を失い、血を流す。


何故、この様な想像を……

レンの勝利を願う者が、この様な……

いけない、ミオウは、自分の頬をペチンと叩き頭の中を整理した。

「レンは必ず勝利し、帰ってくる。」

自分に、そう言い聞かせライトを抱きしめた。

「ミッ、ミオウ!?」

突然の事にライトは戸惑ったが、またすぐに笑い何もしゃべらなかった。

ミオウを、そっとして置いてあげよう。

いつの間にか、ミオウは眠っていた。

ライトは、そっとミオウから離れ、巨大化した。

そして、ミオウを背中に乗せる。

「僕がいるよ………」

ライトがそっと話しかけても、ミオウは反応しない。

もう、夢の世界へ出掛けていったようだ。

きっと、レンの夢を見ているのだろう。

「僕がついてるから……」