ダーク・ファンタジー小説

Re: ● 凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ● ( No.211 )
日時: 2015/04/21 19:30
名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: wJ5a6rJS)


「痛たた……」

渦は、消えたものの俺は、どこへ連れてこられたんだ?

紅の体は、中に浮いているようだ。

「ったく、なんでもあり、の世界はめんどくさっ。
時空移動も、瞬間移動も、なんでもアリかよ。
自由すぎるんだよ。
俺、なんで、ここにいるのかわかんないし。
どうなっちまうんだ?」

言いたい事を、全て紅は吐き出した。

ゲーム、早く終わらねぇかな……




辺りを見渡す。

そこは、空。

雲が浮かび、鳥が飛ぶ。

今夜は満月。

月明かりが、紅を照らした。

しかし、空の月は黄色ではなく、血のような赤色。



「何も、ねぇ所だな。」

顎を突き出し、溜息をついた。

俺は、何故ここに連れてこられたのだろう。

何か、使命が有るはずだ。

うーん。

紅には、何も思い当たらなかった。

しかし、偶然にも使命を報告する物が通りかかる。

大きな機械だった。

近未来的な、銀のボディーの球体型の船。

音も出さず、滑るように空を駆け巡る。

紅は、好奇心に引きずられ、その船に近づいた。

クロールのように、腕を動かし前へ進む。

「見たことねぇ、物体だな。硬い、鉄………鋼の船体。『大砲でドカン』でも、
ビクともしなさそうだ。俺の刀くらいじゃ……」

試しに、紅は愛用の妖刀を鞘から抜いた。

なるべく、『刀に』傷をつけないようにしないとな。

刀を構え、深呼吸をする。

カチャ………

ガコン!

当然のごとく、刀は刺さらなかった。

跳ね返されてしまう。

「俺の、相棒でもダメか。」

肩を竦め、鞘に刀を納めた。

こうなれば、この中を見ないわけにはいかないな。

好奇心をくすぐられ、入口を探した。

壁を、コンコンと軽く叩き、音が変化するところを探す。

音が変化した場所=空洞=入り口!

唇が、三日月型に変化した。

しかし、果てしない道が待っていた。

一枚一枚、壁を検査していくと

全、1000枚超の鋼の板を検査を終えるまでに何日かかるだろう。

そんなに、待てるわけないし………………

なんか、ナントカ砲で一気に壁吹っ飛ばしてみたいな。

ドカンっとな。

しかし、あいにく俺は、そういう機械類が大の苦手。

俺が、機械類を使用すれば1時間も経たないうちに故障と、決まっている。

まぁ、そっちの『ナントカ砲』なら穴開けるのには苦労しないだろうけど。

(俺は、操作に苦労する)

まっ、変な事考えるより入り口だな。

俺も、馬鹿じゃねぇし一枚一枚検査するはずもない。

(さっき、考えてたくせに)

ならば、蹴り破る!

(無理無理。俺、そんな『脚力』ないし)




「俺、どうやって入ろう。」