ダーク・ファンタジー小説

Re: ● 凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ● ( No.215 )
日時: 2015/04/29 10:44
名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: wJ5a6rJS)

話を、一通り聴き終えると俺の体は、
あの機械の中を覗きたくてウズウズしていた。

「んじゃ、俺行ってくる。」

紅は、ブンブン手を振ると船の入り口を探しに行ってしまった。

「あっ、駄目です。紅さん!行ってはいけません。」

しかし、紅はそんな忠告耳に入れず刀を抜いた。

背後から、うるさく声が聞こえてくる。

イラつきを隠し、気持ちを落ち着かせて刀を垂直に壁に降ろした。


ガコン!


壁は、ビクともしない。

「あちゃー、そうだった。刀じゃ駄目だったんだ。」

刀を鞘へ戻した。

物忘れが進む自分を責めつつ、新たな入り口を探す事に。

しかし、どこまでも壁しか見当たらない。

壁を叩き、叫び続ける。

「おぉぉい!開けろー!俺を、中へ案内しろ!」

ガコガコン……



扉が開く前に、俺の顔には疲労の色が見え始めていた。

ハァハァハァ……

酸素不足で、顔が真っ赤になる。

夜風もまた、一段と寒さが増し体力を奪ってゆく。

耳も、髪から出た部分が感覚がなくなっていた。

「痛い!」

寒い。寒い。

紅は、一旦壁から離れ、この船の上部へ登った。

上部分は、コーティングが荒く体は滑り落ちない。

少し体を休めた後、手のひらを広げ手袋を剥ぎ取った。

「っ………」

赤くなった手は、凍傷が始まっていた。

この世界、そこまで寒かっただろうか。

どうやら、温度を感じ取る器官が故障したようだ。

年か………?

自分の老いに苦笑すると、手袋をはめ直し立ち上がった。

俺の自慢の赤髪は、帽子の中へ押し込んだ。

凍ってしまいそうだからな。

俺は、その後機械の上を滑り元の位置へ。

しかし、刀ではダメだったな。

俺の刀も、ソロソロ替え時だ。

中に入れば、いい奴置いてあるかな。

ワクワクすると、俺もパワーが出るんだな。

軽く壁を殴っただけで、風穴一つ空いてしまった。

ガラガラガラ……

鉄の壁の破片が、無残に崩れ落ちる。

「へっ」

壁に足を入れ、俺は船に潜入した。

この先に、レンが居るんだな。