ダーク・ファンタジー小説

Re: ● 凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ● ( No.226 )
日時: 2015/05/14 22:49
名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: wJ5a6rJS)
参照: 頭の中が、ゴチャゴチャだ……

凛花&颯斗


目の前に聳え立つ黒鬼_____

「あああああああ!」

2人は、腰を抜かし走り出した

ダダダダダダ……

砂漠の砂に足を取られ中々進まない

ダダダダダダ……

(ドスン、ドスン、ドスン)

砂を蹴り、走る

ザザザザザ………

「ハァハァハァ」

息が切れ、体力が減りスピードが落ちていく

ザクッザクッザクッ……

(ドスン、ドスン、ドスン)

足が重い

固くて石の様

ザクッザクッザクッ……

砂の中を進み、突風にもめげること無く歩いて行くと?

目の前に家があった

石造りの小さな家

「いっ家!」

2人は最後の力を振り絞りその家の扉を叩いた。

コンコンコン!

ノックの音だけが、虚しく響く。

「誰かぁ!居ませんかぁ!誰かぁ!」

声を振り絞り、叫び続ける。

「誰かぁ!誰かぁ!」

ガチャッ

鍵が外れる音がした。

もしかして?

いきなり、腕が伸びてきて2人を中へ引っ張った。

「キャッ!」

「わぁ!」

体が傾き、数秒間浮いていた。



ドスン!



強い痛みを感じ意識が遠のいていった。



_____ん?

目の前に広がるのは、白い壁。

今、どこにいるんだ?

凛花は、痛む体を無理矢理起こす。

その隣では、颯斗も体を起こしていた。

頭には白い包帯が巻かれている。

「いっ……ここ、どこ?」

『あっ、やっと気が付いた?ここは僕の家だよ。ハル!ハル!目が覚めたようだよ』

色白の痩せた少年は、白衣を着ていた

そして、少年が呼んだ『ハル』という少女が現れる

『何?今、良いところだったのに。もう少しで………』

ハルは、途中で凛花と颯斗を見つめた

そして、ホッと溜息をつき

『貴方達、目が覚めたのね。私は、ハル』

茶髪のショートカットの女の子
ハルが、自己紹介を終えると少年も自己紹介を始めた

『僕は、アキ。ハルと共に研究を続けている、今は生き返る薬を作っている』

ハルよりは、少し年上だろうか

高校生くらいに見える

青い髪を刈り上げている

しかし、真面目そうだ

『僕達は、昔は3人で研究を続けていたんだ。けれども、1人は何処かへ行ってしまった。セイ………』

セイ……何処かで聞いた

知っているけれど、思い出せない

セイ、セイ、セイ

「知ってるよ。セイ、だろ?」

颯斗が答えていた

「颯斗」

「菅野セイだろ?トウジの兄弟」

そうだ、菅野セイだ



アキは、目の色を輝かせた

『颯斗……くん!知ってるのかい?アイツ、いつの間にか消えてたんだ』

それはゲームに、呼ばれたからだ

だから、セイはこの研究所から飛ばされ……そして、死んだ



「セイは………死んだよ」



誰かが話していた

「セイは、死んだんだよ。ゲームで、負けたから死んだんだよ、今は天界にいるよ」

凛花は、嘘をついていなかった

アキとハルは、目に涙を浮かべていた

『セイ、まだ実験は終了してないんだよ・・・』

『セイ、なんで、なんで』

アキとハルにとって、セイは俺たちより大切な存在だったんだ

颯斗は、『言わない方がよかった』と思った

しかし、

『ありがとう。颯斗!おかげで、気持ちがスッキリしたよ。御礼に、颯斗に素敵なものをプレゼントしてあげる』

アキは、颯斗と凛花を地下室へ連れて行った

カツン、カツン、カツン

コンクリートの床からの冷気が伝わってくる

凛花は、颯斗達の後をコッソリついていった

本当は、颯斗へのプレゼントなのだが………

コンクリートの階段を降り、通路を通って行くと大広間が現れた

「あっ、武器庫か」

颯斗は、おお!と階段を駆け下りていった

「颯斗!待ってよ!」

凛花も階段を駆け下りる

ダダダダダ……




階段を降りた先には、大広間があり武器がズラリと並べられていた

ソード、ロングソード、ダーク、回転式拳銃リボルバー、ピースメーカー…………

向こうには、大砲

アキは、

『これは、伝説の武器などを私達が創り上げたの。もう一つの部屋には日本刀もある。この部屋の地下にはオリジナル武器もある』

そう語った

オリジナル武器!?なんだ、ソレ

颯斗はアキに付いて行った

凛花も、その後を追う




階段を降りていくと、様々な武器が壁に掛けられていた

凛花には疑問があった

「ねぇ、アキ、ハル!こんなに武器を作って何に使うの!?」

『私達は、武器を作り反乱に加わるの』

反乱?

『この地域では、東の国と西の国で反乱がおきるんだ』

『だから、私達は武器を作る。
そして、勝つ』

ハルは、壺の中からソードを取り出し、刃を凛花の首に当てた

『私達は東軍、西軍は鬼達。鬼を打たなければこの国では生きていけない、凛花の様に何の武器を持たない人間は________死ぬ』

シュッ…………

刃が首を擦り血が噴き出した

ブシューーーーーー

噴水の様に血は止まらない

手で首を抑えるが、血は流れ続ける

「あああああああ」

ダラダラダラ

床に紅い液体が広がっていく

「なに、してんの!」

ハルの手首を掴み、刃を引き離した

「ア"ア"ア"ア"ア"!」

ザシュ!

引き離した瞬間、ハル手首が動き刃が首へグシュリと音を立て食い込んできた

「グワァ!」

首を抑え、凛花は床に転がった

ボタボタと、血が首から流れ落ちていく

抑えた指が首の傷に食い込む

「あぁああ」

『どう?痛いでしょ?このソード、蛇の毒が出る様になってるから』

首から、また血が吹き出した