ダーク・ファンタジー小説
- Re: ● 凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ● ( No.229 )
- 日時: 2015/05/14 06:42
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: wIulFSp9)
恐る恐る、頭に手を近づける。
その、『なにか』に爪を引っ掛け引き剥がすとそれは、
__________爆裂弾
これがもし、頭に張り付いたままであれば
私は死んでいた。
頭が破裂して………
その時、目の前が眩いほどに光り輝き始めた
それは爆裂弾が_________
ピピピピピピ……
「「「「「「「「「「「「「ドカン」」」」」」」」」」」」」」
熱風とともに体が空中を舞っていく
体が熱風に包まれ熱い。
腕を動かし前へ前へ飛ぶ。
「あああああああ」
嫌だ!死にたくない!
ドサッと音を立てミオウは床に倒れこんだ。
「うう………」
薄れゆく意識の中で、何かが聞こえた。
『あーあ。死んでくれれば良かったのに』
どういうこと?
私を売るのならば、殺して仕舞えば金にならないではないか。
『ミオウが死んで仕舞えば、私が王女だったのにな〜』
何を言っているの?
私が死ねば、王女?
「っ………私が、、死ねば王女って……なによ?」
ミオウは、痛む体を起こす。
さっきの言葉で意識を取り戻したのだ。
衝撃的すぎたためか……
そこには、もう一人の
__________『ミオウ』がいた
私が2人?
ソイツは、私の元へ歩み寄ってくる。
『私は、零桜。アンタの血の繋がった双子の妹』
「っ………ハァ?零桜?誰それ、知らないけれど」
レオウは、ミオウの目をジッと見つめた。
そしてミオウの額に触れる。
『本当に知らないんだ。それもそうか、なら話してあげるよ。昔話を___』
レオウは部屋の隅にある樽に腰を掛けた。
そして、指を鳴らしスクリーンを目の前に出現させた。
『私は、昔は一緒に暮らしていた筈なんだけど』
_______十数年前
ある王国に2人の赤ん坊が産まれました。
その子達は、双子で王様は大いに喜んだのです。
しかし、楽しい日々は過ぎ双子が5歳になったころ。
王国は乱れ始めたのです。
反乱が起き、毎日の様に死傷者が出る。
王はその反乱を止めるため街の老婆に相談をしたのです。
すると、子供を生贄に海へ投げると反乱が収まる、
と話したのです。
しかも、腕にドラゴンのアザがある子と言いました。
腕にあざがあるのは、あの二人です。
王は仕方なく妹を生贄にする事に決めました。
姉には国を継いでもらう必要があったからです。
妹は、6歳の誕生日の前日生贄にされました。
神輿で担がれ海が見える崖に連れられて行きました。
そこで海に突き落とされた…………
王は、その事を国中に秘密としました。
もちろん姉のミオウにもです。
ミオウの元には代わりにレンという少年がやって来ました。
ミオウは、王により妹の記憶は全て削除され何も知らぬまま今まで生きてきました……………
ミオウは、スクリーンに映し出されたスートリーに驚かされてばかりいた。
まず、自分には妹がいた事。
そして、妹は生贄にされたこと。
そしてレンは妹の『代わりに』やってきた事。
何もかも今知った事だ。
何も知らなかった……私は。
妹は酷い目に会っているというのに、私は__________
『分かった?アンタのせいで私は殺されかけたんだよ?あの日は、たまたま海が荒れていなかったから良かったけれど』
ミオウは申し訳無い気持ちでいっぱいだった。
だからこそ、
『早く殺してあげなければ』【早く楽にしてあげなければ】
床に落ちていた鉄パイプを手に取る。
「レオウ、今までごめんね。今苦しみから解放してあげるから」
ブンッ
力一杯パイプを振る。
『何してるの!?ミオウ!』
レオウは床を転がり攻撃をかわした。
『殺す気?』
「そうだよ?」