ダーク・ファンタジー小説
- Re: ● 凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ● ( No.234 )
- 日時: 2015/05/17 09:11
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: wJ5a6rJS)
- 参照: お互い頑張りましょうね。
「ハァハァハァ」
呼吸も困難になり、体力が減っていく。
あの………毒……危険だ
「凛花!」
颯斗は叫び、駆け出した。
早く、助けなければ!
「颯斗!危ないから、来ない方がいいよ!」
何言ってんだよ!
幼馴染が殺されかけてる、っていうのにさ。
獣化して、ハルに飛びかかる。
空中で体勢を変え、口を開く。
「わぁぁぁぁ!」
ハルの頭に噛みつき、押し倒す。
バサッ
『くっ!このバケモノ!離れろ!さっさと、離れろ!』
ハルが叫ぶが、颯斗は動かなかった。
(また、助けられた……私は、1人では生きていけないの?)
唇を噛み、気持ちを沈める。
私は、弱虫なの?
すぐに助けを求めてしまう。
いつも、助けて貰っている。
私は、私は…………………
『バケモノ!離れろ!退けよ!私から、離れろ!失せろ!』
ハルは、颯斗を力一杯押すが動かなかった。
『さっさと、離れろっつってんだろ!』
足で腹を蹴り、前足に噛み付く。
ドカッドカッドカッ
(なんだよ、こんなに殴られてでもアイツ………)
『殺されたいのか!?』
「別に、死んでもかまわねぇよ」
颯斗の答えに一瞬ハルは戸惑った。
なんだ、コイツ。
頭おかしいんじゃねーの?
『もう、意味わかんないけど殺してやるっ』
ナイフをポケットから出し、勢いをつけ腹に突き刺す。
ブスッ
赤い液体が自分の上に降ってくる。
『どうだよ、、、死なねぇのかよ』
痛かった。
(けれども、今ここでコイツから離れてしまえば俺は勿論のこと、凛花もたすからねぇ)
「っ………しなねぇよ」
本当のところは、今にも死にそうだった。
身体中が痛み辛い。
『まだ、殺るの?体はもう限界が来てると思うけれど』
確かに、そうなのだが……
「俺は、まだやる事が沢山あるから死なねぇんだよ!」
そうだよ、俺はまだやるべき事を残しているんだ。
俺は、このゲームをクリアし死んだ仲間の墓を作り、風ヶ丘を元に戻す。
『そして、中学校へ上がる。』
止まった時間を返して貰おう。
まだ、数日しかここでは経っていないが現実社会では、もう新学期が始まっている。
ハルは、フーンと笑い颯斗の腹にもう一度ナイフを腹に_______
『これでもまだ、生きていられる?』
「「「「「「「「もう、やめて!」」」」」」」」」
ハルは、ナイフを止めた。
『何!?』
「颯斗を、もう苦しめないで!」
バコン!
体が宙を舞う。
なんで?
『嘘だ……あんなガキに負けるはずがない!』
「もう、私達に関わらないで!」
うっ………
関わってきたのは、そっちだと思うけれど。
颯斗は、手だけを獣化させ隙を見てハルにまた飛び掛った。
ザシュッ-----------------
額から顎にかけての傷がついた
『これで、終わりだな』
薄れゆく意識の中で2人が何かを取り、出て行くのが見えた。
『好きなだけ、持って行きなよ………』
目に血が入り、視界が紅くなる。
真紅に染まった私。
もう、限界__________『せめて、あれだけは終わらさないと。』
「颯斗、大丈夫?」
「んな、ワケねぇだろ!俺、刺されてるんだぞ!」
ですよねー
大丈夫なわけないよね。
「これからは、2人で闘おうね。この武器で私も頑張るよ」
手に持った武器を掲げる。
凛花も、武器を手に入れた。
これで、『守られてばかり』は終わりだな。