ダーク・ファンタジー小説
- Re: ● 凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ● ( No.249 )
- 日時: 2015/06/06 16:09
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: r9aqtm1a)
紅____
碧、翠………
また、会いたい。
碧、今からいくからな。待ってろよ!
もう、寂しくないな。
刀を、紅は振り下ろし____________
船は、赤く光り爆発を起こした。
焦げ臭い臭いが漂う船内に、生存者はいない。
みんな、死んでしまった。
船の通路に刃が折れた刀が落ちていた。
主人を失い、誰にも見向きされなくなってしまった刀。
刃には、漢字が一文字彫られている。
紅
壊れた扉の向こうで、動かなくなった敵。
船は、ほんの一瞬で墓場とかした。
もう、アイツはいないのだ。
船と共に、去ってしまった。
まだ、やり残したことはあったけれど…………
仲間と再会すること。翠と、決着をつけること。
沢山の忘れ物をして、去ったのだ。
しかし、まだこの死を知るものはいない。
きっと、誰にも気が付かれないのだろう。
紅は、満足したのだろうか。
紅は、何故死を選んだのか。
生きる、という道もあったはずなのに………
それとも、碧に会いに行ったのだろうか?
きっと、そうだ。
病死した、親友の元へ逝ったんだ。
そこでまた、決闘をしているんだ。
いつまでも、いつまでも……
・・・・・・・・・・・・・
『紅!いくよ!』
碧が、紅に向かって叫ぶ。紅は、刀を構えた。碧は、刀を力一杯振り下ろす。
『ヤーーーーー』
威勢のいい掛け声とともに、刃が向かってくる。紅は、スルリと避けてしまった。
「まだまだ、だな」
紅は、碧を笑う。碧は、剣術が得意だ。が、紅の方が上を行く。いつの間にか、追い抜かれてしまった。
昔は、勝っていたのに。
力の差が、出てきて碧は嫌だった。
いくら、練習しても紅はドンドン強くなって行く。
私の何十倍も、上手い。
『強いよ。ハァハァ……いいよね、普通に練習していれば強くなれるんだから。』
「なんで、女のお前が剣術習うんだよ!」
『人の勝手でしょ?ヤーーーー』
ガコン!
頭に、強い衝撃が走った。上を見上げると、それは碧の手から伸びた木刀だった。
「不意打ちは、やめろよ!」
『集中力が、欠けてるのよ!この刀バカ!』
青空の元、また喧嘩が始まった。
この世界で2人は、ずっと闘うのだ。
その、闘いの終わりは…………碧が勝利する日。