ダーク・ファンタジー小説
- Re: ● 凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ● ( No.260 )
- 日時: 2015/06/20 18:56
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: pmOIN4oE)
「ヤベェ、耳鳴りヤベェ」
トウジは、耳に人差し指を突っ込み顔を歪めている。
もし、ミミの能力が再来していたら………
この耳鳴りは、鬼の接近を表しているという事か。
翠は、耳鳴りの理由を問うてくる。
「どいた?なんで、耳鳴り?」
翠に話すべきだろうか。知るべきなのか。信じてくれるだろうか。
「翠、真剣に話を聞いてくれ」
「何、賢まってんの?普通に話せよ!」
刀の手入れをしながらトウジが話し出すのを待っていた。が、トウジは口を開かなかった。
(話したら、嫌がられるだろうか……。ウザイだろうか)
翠は、トウジがあんまりにも話さないのでトウジの口に刀を向けた。そして、あんぐりと開け放たれた口の中に、刀を差し込む。
「話せよ。イライラすっだろ?なんでも、聞いてやるから!話せ?な?」
トウジが、汗を流しながら、
「ふぁい」
と答えたのを見て刀を口から抜き出した。そして、地面にドカンと座る。
「変に思ったら見捨ててくれてもいい。実はさ、俺は耳鳴してるけどこれが、鬼の接近を表しているかもしれないんだ」
全てを早口で言い終えると、翠は刀を吹き終えていた。そして、立ち上がり鞘に刀を戻して立ち上がっていた。そして、拳をブルブルと震わせ、
「「「そんな、大切な事さっさと言えよ!命がかかってんだぞ!」」」
確かにそうだ、『命』、嫌われるなどという問題より大切なこと。トウジは、慌てて翠に膝を折り土下座を始めた。額を地面スレスレにして翠の言葉を待っていた。
カチチャ……
目の前で銀色の何かが揺れている。??なんだろう、これ。トウジは少しだけ顔を上げた。目の前には、いや、顔の下には刀が置かれていた。しかも、切れる方。
「土下座をするな。今、土下座を使うな。土下座を本当に使う時に取っておけ」
トウジは、顔を上げ後ろへ後退した。(あのまま、顔を下げていれば俺の顔は割れていた)翠は、人殺なのか?