ダーク・ファンタジー小説

Re: ● 凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ● ( No.261 )
日時: 2015/06/22 20:57
名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: pmOIN4oE)


「うーん、土下座を本当に使う時か……」
トウジは首を捻る。俺が、土下座を使う時とはいつの事だろう。


凛花&颯斗(リア充ちーむ)

紅の遺体が目に入ってくると、悲しみに襲われた。

大切な存在だったのに……

颯斗は、紅の事を引き摺っていないのか肉を焼いていた。

「何の肉?まさか……」

「おいおい、紅の肉なわけねぇだろ?その辺のウサギの肉」

よく見れば、近くに白い毛が飛び散っていた。

「そっ……そうだよね。ごめん」

「まぁ、俺も食糧不足になったら食うかもな」

そう言って、唇の端を吊り上げ鋭い牙を見せつけた。

その歯の表面には所々血が付いていた。

(ウサギの、肉の血?)

「凛花も食べないの?死んじゃうよ?食べないと」

颯斗の言葉に、ボケーとしていたが現実に連れ戻される。

目の前には、骨付き肉が差し出されていた。

脂がブクブクと動き流れ落ちる。

「ありがと」と呟き肉を受け取る。

けれども、なかなか食べられない。

紅の前で食べていいのかな?

悪い気がするなぁ〜

「紅、の事で食べられなのか?」

肉を鋭い牙で引きちぎりながら、獣化した颯斗が喋り続ける。

図星ですがね……。まぁ、当たりなのですが……

「紅の前で肉を食べるのは、気がひけるような」

「でもさ、」

凛花は肉から目を逸らし颯斗を見る。

「生きる為には食べないと。食べないとさ、体力付かないし鬼から逃げ切れないでしょ?いっつも、現実では肉食べてるのにねぇ」

そう言って、最後の肉片を噛みちぎる。そして、もう一本骨付き肉を取る。(おいしぃのに)変なプライドか何かで凛花は食べられなのかねぇ。

めんどくさい子、などと思いながら颯斗は残った肉を凛花に握らせ消火する。

目の前の焚き火の炎は次第に消えていき最後には、黒い炭だけが残った。

「………イタダキマス」

耳元で、小さく呟く声が聞こえてきた。やっと、食べてくれるんだ。体の力が抜け、颯斗はその場に寝転んだ。

「食べられるなら、BOSS戦に備えて食べとけよ」