ダーク・ファンタジー小説
- Re: ● 凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ● ( No.273 )
- 日時: 2015/07/11 15:53
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: wIulFSp9)
戦いを終えた2人は、紅を翠に見せる事が出来ないままだった。
翠はトウジを背負い凛花達の後に続く。移動中にもトウジは毒と闘っていた。「大丈夫かよ?」と聞くと、誰がどう見てもしんどそうなのに笑顔を作り、
「だっ・・・大丈夫!」
と答える。本当に辛かった。早く、助けてあげたいが治療法が___。
その時、凛花は「ん!」と叫びポケットから手を引き抜いていた。
そこにはビニール袋が入っている。中には液体が入っていた。
「ナニソレ?水?」
翠は凛花が手に持っている液体を指さし首をかしげた。
「これは_____」
凛花が液体の正体を言おうとしたとき、何処からか発泡する音が聞こえた。狙撃!慌てて4人は屈み狙撃を避ける。その時、颯斗の視界の隅にビニール袋が宙を舞う映像が記録された。
「しまった!」
慌てて駆け出し、ビニール袋を追う。あれは絶対に守らなければ・・・!地面を蹴りビニール袋までジャンプした時、また発砲する音が耳に飛び込んできた。
ビニール袋を口でキャッチすると颯斗は弾丸を避けながら、着地し、転がりながら元の場所に戻ってきた。
「ハァ・・・ハァ。っ___とって来た」
苦しそうに顔をリンゴみたいに真っ赤にしながら、袋を差し出した。それを受け取ると、少しだけトウジの患部にかけた。
_________
2時間ほど休むと、トウジの身体はすっかり元気になりピンピンしていた。
「すっげぇ、あの傷がきれいさっぱり消えてる!」
と大声で叫びながら。しかしまだ敵兵は近くにいるため、トウジの叫びは敵に位置を教えるGPSになってしまった。
そのため、その場所への集中攻撃が開始する。
「いいか!散らばれ!早くっ!森に入れ!」
翠が指示を出し、全員散り散りに蜘蛛の子を散らすように走っていった。
「チッ、いいか!森に入った。森の周りに網を張って出口を塞げ!」
「奴らは能力者の可能性が高い!」
「ならば、能力部隊を派遣しよう・・・」