ダーク・ファンタジー小説
- Re: ●凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ●『キャラ選挙』 ( No.296 )
- 日時: 2015/07/31 10:25
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: pmOIN4oE)
レンはすっかり、ミオウと翠を見失っていた。
どこにも彼らの姿はなく、広い宮殿は大迷路だ。
「どこ行ったんだろ……」
靴の底を床に当て、音を立てながら辺りをキョロキョロと見渡す。
しかし、隠れ流ことができそうな場所はどこにも見当たらず、彫刻や騎士の甲冑だけが所狭しと並んでいた。
どこへ向かっても、やはり同じで彫刻しか見当たらない。
彫刻は、美術のデッサンに使うような白い頭だけの物が多い。
カラフルな壺も置いてあるが、中には埃しかいなかった。
あの2人であれば、広い場所で戦闘を繰り広げるだろう。
だとすれば__________
レンは右横のガラスの扉を抉じ開け、外に飛び出していた。
身を隠す場所が多く、広い場所______
「彫刻の広場!」
王国の壁の中に入って最初に目に入る、彫刻の広間だ。
そこには元は美しい彫刻が並んでいたが、今は反乱軍により倒されてしまった。
今は彫刻が退かされ、広い広間になって怪我人を運んでいる場所のはず。
レンは空中で2人の姿を確認し、着地地点を微調整しつつ2人の横に着地した。
「翠!ミオウ!やめてくれよ!殺し合いなんて止めてくれよ」
しかし、レンの言葉など誰も耳を傾けない。
翠は刀をレオウに向けて駆け出していた。
「うわぁぁぁぁぁ!」
「迎え撃ってあげるよ!」
レオウは大きな血が滴り落ちる鎌を出し、翠を睨みつけていた。
「お願いだよ!2人とも!やめて!」
レンは、ずっと叫び続けていた。
翠はレオウに飛びかかり、レオウは攻撃を避けながら翠の横腹に刃を当てようとする。しかし、翠は体を垂直に浮かせ、逆立ち状態で空中に止まり、その後足を大きく振って地面へ着地。
レオウは鎌を手元に戻し、もう一度翠に向かって斬撃が飛ぶ型の攻撃を繰り出す。翠は全て刀で弾き、レオウが最後の刃を飛ばした瞬間、駆け出し、刀を翠は捨て、レオウの手首を蹴り上げ鎌から手を離した瞬間、腹部を蹴り上げ気絶させた。
(碧、ごめん………)
レオウはそのまま、庭に倒れ消えてしまった。
「これも、マリオネットだよな」