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ダーク・ファンタジー小説
- Re: ぼくらときみは休戦中[短編・作者の呟き] ( No.46 )
- 日時: 2015/06/30 23:14
- 名前: 利府(リフ) (ID: ktFX/uOB)
本日、快晴である。
「ミコっちゃん早いわー!!早いわー飛ぶなや—!!」
「ハルミ抱えて飛ぶ方が辛いわー!!持てやー!!」
「うっさいさ…うっさいわー!!!」
その快晴の中を飛び回るトヤマさんに抱えられつつ、あたしは絶叫していた。
下を見るとコンクリ製のビル、多分落ちたらひとたまりもない。
とりあえず、コレどうしてこうなったの。
「ソフトクリーム食いにいこーって言ったの季節ですよねー!?」
「確かにあたしだけど!!こんな必死になって行く必要ねぇし!」
「はい高度保つ—!モモはトライアスロンからの入店で宜しいですかー!?」
「できるかー!!」
あっちぃ。汗飛んでる。
風があるとはいえこれは熱風に等しい。
「なんか違う次元に行きそうやで私ら…」
下でプロ顔負けの動きをしながらビルからビルへ飛び移るモモが呟く。
高度はかすってもいないが、スピードは同じな事に驚愕しているのはあたしだけなのだろうか。
「なぁ、ハルミ」
「なっ、なんさね!?」
「楽しいな」
「知るかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
でも、こうやって鳥よりも早く飛ぶのは、どんな夢の世界よりも楽しいのだ。
私(し)の世界
(戦争から最も遠い次元の話)
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