ダーク・ファンタジー小説

Re: ●8月の海 残虐事件!●参照300突破感謝! ( No.8 )
日時: 2015/02/19 21:52
名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: UP46uWUY)
参照: リレーやめます。

車が停車した。

「着いたの………?」

ゆっくりと、頭を座席から上げた。
母親の手は、ガシッとハンドルを握ったまま停止していた。

「……おかぁさん?」
「ココ……」

ガクンと母親の体が前に倒れ、クラクションが

パァァァン

と鳴った。

「おかぁさんっ!」

ミマは、立ち上がり母親を支えた。
「ミマ……ごめんね、ごめんね、お母さんのせいで……ココが……」

掠れた声だった。

「お母さん!!大丈夫!?家の中に入ろっ!」

ミマは、母親に肩を貸し車内から外に出た。
キーを抜いて、扉を閉める。





階段を上がってすぐの、母親の部屋に入った。

ぷぅん、とキツイ香水の匂いがする。
「っ!」

鼻を覆おうとして母親を落としそうになった。

ぐらり、と母親の体が傾く。
「ヒッ!」

慌ててまた、体を支える。
「ヤバイ……ベット……」

足がガクガクと震える。
それでも、1歩1歩踏み出して行く。

歩いても、歩いても目の前にあるはずのベットまで辿り着けない。

「ごめんね……私のせいで……」

「うるさぁい!」

気が付くと、口から言葉が飛び出していた。

制御できなくなっていた。