ダーク・ファンタジー小説

Re: シリアス小説! 【オリキャラ&リク募集中!!】 ( No.24 )
日時: 2015/03/29 19:17
名前: NATU (ID: lwyoqLK1)

すっごい中途半端なところでストップしていました。ごめんなさい。
続きです↓

そんなユウタを見ていたら、今にも泣き出してしそうになってしまって。

「っあ、花瓶の花、かえてくるね」

そう、言うだけで、精一杯だった。
・・・声、震えてなかったかな。ちゃんと笑えてたかな。

「・・・うっ・・・っく・・・」

私の頬に涙がつたう。 あぁ、よかった。
洗面台が、ユウタから見えない位置にあって。
・・・私が泣いたら、ダメじゃない・・・。

「しっかり・・・しなさい!」

パシンッ
私は、自分の頬を思いっきりたたく。 痛い。
でも、この痛みで私は強くなりたい。
ユウタを笑顔で送り出せるように。

「おまたせー」
「別に待ってねーよ。 てか、お前、休日なのにいいのかよ・・・ 友達と約束とかしねーの?」
「いいの! 私が好きで会いに来てるんだから」
「・・・そっか」

でも・・・ 笑顔なんて綺麗ごと、言っていられないのかもしれない。
最近のユウタは・・・元気がない。
それに、私にも冷たい。その態度が私を傷つけていることなんてきっと君は知らないんだ。   それでも、

「・・・あのね、最近、研修で先生が来てるんだけど・・・」

私は。

「その先生がね・・・」

どんなユウタであっても。

「すっごい美人で、みんなから人気で・・・」

大好きでいたい。君の笑顔を守りたい。
だから、

「・・・今度、ユウタにも会わせてあげるね!」

笑って。

Re: シリアス小説! 【オリキャラ&リク募集中!!】 ( No.25 )
日時: 2015/03/29 19:25
名前: NATU (ID: lwyoqLK1)

〜ユウタside〜

「ユウタにも会わせてあげる」か。

「じゃあ、早く退院しなきゃだな。頑張ろ!」

俺、笑えてるかな。偽りの笑顔ってバレてないかな。
・・・きっと、俺が退院できる日は、来ない。
なんとなく、わかるんだ。俺は、もう、無理だ。
明日か明後日には多分・・・
でも、宣告からほぼ半年だし、そろそろだとは思っていた。
不思議と死に対する恐怖は感じない。
ハルが、いるからかな。

「・・・タ? ・・・・・・ユウタ? ・・・ねぇ、ユウタってば!」
「っあ、ごめん。気づかなかった」
「もう、何考え事してたの?」
「何でもないって」
「・・・なら、いいけど」

ハルの顔が見られるのも、あと少し、か。
最後に、何か、してやりたい。

「って、ハル。もう来てから1時間以上経ってるぞ」
「うわ、ほんとだ。じゃあ、また明日ね」

ガラガラッ
ハルが帰っていく。今日は何の花を持ってきたのかな。
・・・ワスレナグサ。 花言葉は
『私があなたを愛するように、私を愛してください』

・・・なぁ、ハル。俺、期待してもいいのか?
俺は、お前のことが好きだよ。ずっと前から大好きだった。
でも、俺にはしてやれることがないんだ。
俺には、未来なんて、ない。 今、俺がしてやれること・・・
・・・——————あ。あった・・・。