ダーク・ファンタジー小説
- 守るべきもの〜自衛隊を敵に回した元自衛官〜 ( No.7 )
- 日時: 2015/03/08 17:48
- 名前: 裏の傍観者 (ID: /uGlMfie)
1030時、東京中央国防基地。
「鍛島総将官、つい先程空軍から緊急連絡がありました。」
三日月総補将官が書類と写真を持ってくる。
「空軍?何があった。」
「イーグルアイで監視中、陸上自衛隊が動いているところを発見したとのことです。また、海上自衛隊のヘリ空母からアパッチが全出撃したとの報告もあります。」
いつもは我々国防軍が攻撃を仕掛けてきたが、今度は自衛隊から動いたと言うのか。
「自衛隊の狙いは?」
「恐らく、国防省だと思われます。」
「頭から先に潰す腹か。」
国防省は神奈川県横浜市に存在する。
そこに基地はない。
基地があれば基地内での戦闘が可能だが、無ければ民間人を巻き込むことになる。
民間人を巻き込まないのは自衛隊も同じのはずだ。
だとしたらどうやって攻撃をする気だ。
「なお、アパッチは地上部隊を支援するものと思われます。」
アパッチを撃墜すれば民家に落ち、市内に被害を与えてしまう。
下手に戦闘機や攻撃ヘリは出せない。
「だとすれば敵は普通科連隊か。」
「それなんですが・・・、出現したところが静岡の御殿場市で、駒門との報告です。」
「戦車大隊だと!?自衛隊はいったい何を考えている!民間人を殺すというならば容赦はしない、それ相応の戦力で叩く!」
自衛隊め・・・、戦車を市街に出すということは、どういうことかを知っていてのことか・・・!
「いかがなさいますか?」
どうする、国防軍でいち早く動ける部隊はいるのか・・・?
相手は戦車大隊。
いや待て、戦車大隊?
「三日月総補将官、たしか陸自の戦車大隊出身の国防官がいたな。」
「結美2等尉官ですか?例の元自衛官である・・・。」
「思い出した、結美君だ!彼なら戦車大隊の動きを少しでも知っているはずだ、第零攻撃戦闘大隊に出撃命令を出してくれ。国防省をやらせるわけにはいかん。」
まだなにかあるはずだ、市街地には沢山の国民がいる。
そのまま攻撃するわけではあるまい。
結美君、君ならやってくれるだろうか。