ダーク・ファンタジー小説

守るべきもの〜守リ手ノ戦争〜オリキャラ募集中!! ( No.33 )
日時: 2015/03/16 21:10
名前: 裏の傍観者 (ID: lU2b9h8R)

1035時、赤羽基地 第1中隊 中隊長室。

「相馬原?陸自の駐屯地じゃないか、それまた無茶な注文だな・・・。」
高い気温で部屋がサウナ化した部屋で、俺は電話の受話器を耳に当てている。
話の相手は・・・。
〈腕がまだ完治してないのにすまんな。まぁ、概要は大体話した。頼まれてくれるか?〉
「あいよヤジさん。あとでその書類貰いに行くよ。」
〈おう!茶でも入れて待ってるからな。〉
それきり通話は切れた。
「要人警護ねぇ。」
確かに、今の俺達にはそれぐらいの事しかできない。
大隊は国防省での戦闘で国防官の大半が負傷している。
それだけじゃない、WAPCも何車両かメーカー送りとなった。
要は戦力不足だ。
コンコンッ
「入るわよ。」
「邪魔するぜ。」
開きっぱなしにしていた扉から夕美と貴志川が入室する。
「おう、何もしてないがお疲れさん。」
「全くよ、負傷者が多いから臨時休養だなんて。」
席を立ち、冷たいお茶を用意する。
「そう言うなよ、暇は良いことだぞ。平和ボケは嫌いだがな。」
お茶を机に置く。
「サンキュー!」
「ありがとう。けど怪我人なんだから大人しくしてなさいよ。私が入れてあげるわ。」
「おう、いつもありがとな。」
とりあえず、さっきの話をするか。
行けるとしたら3人だけという事だし、何よりも直ぐに動ける人員が目の前にいるし。
「二人とも、明日業務が入る。手伝ってくれないか?」
「休みじゃなかったの?」
ひとまず話をする。
「ヤジさんから頼まれてな。要人警護で相馬原に行ってくれとさ。それも3日間も。」
『3日間も!?』
なんだ、嫌だったか?
「相馬原って、陸自の駐屯地じゃない!誰を警護するのよ?」
「聞いて驚かないで欲しいんだが。・・・警護対象者はヤジさんだ。」
『はぁっ!?』
やはり嫌だったか。
「嫌なら無理しなくてもいい、俺だけでも行けるから。」
「バカ!怪我人を一人で行かせるわけないでしょう!それに前に言ったこと、もう忘れたの?」
そういえばそうだった。
また夕美を泣かせたらややこしくなる。
・・・正直泣かせたくはないという気持ちが強い。
「俺も行くぜ。警護ならスナイパーは必須だろ。」
「すまん、助かるよ。あと、任務が終わればそこで休みを過ごしてもいいそうだ。俺は草津のホテルで泊まるがどうする?」
「温泉いいわね!・・・まぁ怪我人はきつかもしれないけど・・・。」
確かに、この怪我じゃ温泉は無理だな。
「気にするな、休めるだけマシだよ。」
「そう?・・・じゃあ泊まっていくわ。」
「貴志川は?」
「俺も泊まるぜ、よろしくな!」
「おう!」
これで確定だな。
ホテルはいいところを見つけたのでそこにする。
「よし、予約とっておいたから、準備よろしくな。」
『了解!』
ヤジさんの所に行かなければいけないので、ひとまず解散した。