ダーク・ファンタジー小説

守るべきもの〜守リ手ノ戦争〜オリキャラ募集中!! ( No.51 )
日時: 2015/04/14 10:34
名前: 裏の傍観者 (ID: KBFVK1Mo)

あれから10分後。
いつの間にか騒ぎは落ち着き、皆懐かしの友と雑談タイムを始めていた。
俺はとくにしゃべる相手がいないので昔捨ててしまった卒業アルバムを隣にいる奴から借りて見ている。
体育祭や文化祭など色々な写真があった。
隣では夕美が藍那と花菜の3人で話をしていた。
「日暮奈さんは結婚しないの?」
「え、何を言い出すのよ。」
藍那のぶっとんだ質問に対し夕美は焦っている。
「あ、私も気になってました。」
花菜もそれに興味津々のようだ。
「貴女まで・・・、どうして結婚の話なの?」
「初めて聞くかもしれないけど、私達のクラス皆結婚してるの。」
そういや、ツイッターやラインやらで色々と垂れ流していたのを覚えている。
子供が出来たなど、出来ちゃった結婚が多い。
中には、恋愛の勢いでそのまま結婚した奴もいる。
最近では若すぎる年齢で結婚するというのが流行っているらしい。
それはそれで少子化対策になるが、よくない点もある。
まだ稼げもしない年齢で結婚をし、さらに子供を産んでしまえば生活費が追い付かなくなる。
最悪、子供を殺してしまうなどといった事件も起きてしまうわけだ。
ここにいる奴等にはそうならないでほしいが。
「玲也と結婚するんですか?」
「まだ早いわ。私と玲也はまだ19よ?結婚するにも稼げるようになってからじゃないと後々後悔するわ。・・・それに、玲也がどう思っているかにもよるし。」
「たしかにそうだね。」
藍那はそれに納得したようだ。
「結美君は?」
やはり俺にも話がふられるか。
「結婚?・・・難しい話だな。」
「・・・・・。」
夕美はなにやら寂しげな顔をする。
よくないことでも言ってしまったか?
だが今はそんな事を言っていられない。
俺と彼女は国防官だし、やるべきことが沢山ある。
自衛隊とは対立状態にあるし、なんたって俺は特戦群に付け回されているくらいだし。
だが・・・。
「・・・今の国内戦争が落ち着いてきて、本当の平和が来たら結婚するかもな。」
「玲也・・・?」
「こういうのはあれかもしれないが、結婚するとしたら間違いなく俺は夕美だな。」
「な!?もう何言ってるのよ玲也!」
「ははははッ!まぁ怒んなよ。」
一瞬だが、俺の話を聞いた夕美は安心したかのような感じがした。
彼女もきっと本気なのだろう。
こりゃ、いわゆる両想いなのかもしれない。
俺も彼女の事が好きだ。
彼女は強いし、誰に対しても優しい。
俺はいつもそんな彼女に憧れていた。
俺も夕美のような人間だったらと思うときが何度もある。
「羨ましいよ、全く・・・。」
「玲也?」
花菜に呼ばれて俺は反応する。
「なんだ?」
「何が羨ましいの?」
おっと、考えていたことが気づかぬうちに口にしていたようだ。
また変な癖がついてしまった。
「いや、元気な夕美が羨ましいと思っただけだよ。」
「それは怪我する玲也がいけないんじゃない。無茶ばっかりするんだから。」
夕美にそういわれた俺は返す言葉がなかった。確かにその通りだ。
現に怪我してるわけだし。
「玲也、彼女を守るのはいいけど、怪我したりして泣かせたりしないでよ?」
「お、おう。」
花菜にそう注意を受けたが、もう遅い。
国防省での戦闘で一人で特戦群とやりあって無茶して夕美を泣かせてしまっている。
これはバレたら厄介だが、まぁそのうちバレるだろう。
俺は心の中にとどめておいた。