ダーク・ファンタジー小説

守るべきもの〜守リ手ノ戦争〜オリキャラ募集中!! ( No.70 )
日時: 2015/06/24 21:07
名前: 裏の傍観者 (ID: u6EedID4)

新宿駅西口、場所特定不能。

交差点で地上に上がり、素早く建物の中に突入した。
例の発電機が進む途中にいくつも設置されていることから明らかに異常だと判断した。
恐らく、この辺り一帯に大量の発電機が設置されている。
だとしたら、この発電機に繋がれているコードの先には膨大な電力を必要とする何かがある。
だが、コードはそのままその何かに繋がっているわけではなかった。
偽装のためか、いくつかのコードはただ繋がれているだけで、その先がどこにも接続されておらずぶら下がっていた。
「これで6つ目だな。」
コードを手にしていた俺はその場で手放す。
「あぁ、このまま辿っても無駄足になるだけだな。」
「どうする、侵入したはいいが収穫がなきゃ時間の無駄だぞ。」
どのみち、俺たちが仕事でまたここに来る訳だし、何かがあるということが判明しただけでも充分だ。
「・・・?」
三溝1曹は窓に向かって歩く。
「お、おい!頭を撃ち抜かれるぞ。」
スナイパーがいるかも知れないというのに、怖いもの知らずのおっさんだ。
「あの建物の巨大アンテナがあるだろう、なにか変じゃないか?」
「巨大アンテナ?」
双眼鏡を手にしてその巨大アンテナを覗く。
あの巨大アンテナはテレビ放送の中継等に使われていたものだろうか。
そこで気づく。
アンテナに何やら複数の装置が追加されていた。
それだけじゃない、見慣れないアンテナ等が巨大アンテナを囲んで数十ヶ所に設置されている。
「・・・なんだあれは?」
「これで確定したな、この場を処刑場に変えた武装集団は今でもここで活動している。」
三溝1曹は下の交差点に指をさす。
交差点を見ると、そこには武装傭兵団の部隊が行動をしていた。
「もう時間か?」
「いや、武装傭兵団は夜間作戦をしないのが会社側の規則らしい。」
「・・・となるとこいつらは?」
「武装傭兵団に偽装した武装集団だろう。」
奴等は俺達が今いる建物に侵入した。
「こっちにくるか、交戦は絶対にさけるのが懸命だな。」
一発でも銃声を轟かせれば、事は大きくなる。
ましてや今の俺達は課業外での行動中だ。
命令もなしに動いたら大問題だ。
すると、エレベーターが動き出した。
なるほど、気づかれたらしい。
「階段ですぐに降りるぞ。」
「言われなくても降りるだろ、行こう。」
拳銃を構えて階段へと走る。
電力がまだ残っているのか、非常灯が階段を僅かな光で照らしていた。
敵と接触しないよう、注意深く周囲を確認しながら急いで下に降りる。
敵は俺達がさっきまでいた9階で止まったようだ。
やはり気づかれていたか。
そのとき、思いもしない事態が発生する。
トイレを済ませていたらしく、敵が1名出てきた。
「チッ!!」
三溝1曹はすぐに拳銃を構えて敵に銃口を向ける。
「何者だ!?」
敵は背中に背負っていた小銃を構える。
「撃つな!」
とっさに俺は敵の顔面を殴り飛ばす。
小銃を奪い、銃床打撃の次にすぐさま床尾板打撃を繰り出す。
三溝1曹は敵をその場で拘束した。
「答えろ、貴様らはここで何をしている?」
さっそく尋問が始まった。
「貴様らこそ誰だ・・・!」
「質問に答えろといったはずなんだが?」
小銃を再び敵に向ける。
「あの巨大アンテナはなんだ?何をするのが目的だ。」
「く・・・ッ、くたばれ!」
どうもお口が固い野郎のようだ。
「・・・敵があとから来るはずだ、いくぞ。」
「そうだな。・・・あんたはここでお休みだ。」
足で顔面を力強く踏み潰した。
敵はそれ以降指ひとつピクリとさせることなく気絶した。
「・・・こいつを連れていく。」
「正気か?こいつをつれてどうする気だ?」
「警察に届け出て西口の封鎖区域内で寝ていたと言えば話はつくだろう。」
「あぁ、なるほどな・・・。」
三溝1曹はそういって気絶させた敵を担ぎ上げる。
全く、やると決めたらすぐに行動する奴というのは恐ろしいものだ。
ひとまず、俺達はこの封鎖区域から出ることにした。