ダーク・ファンタジー小説
- Re: 命を売り買いする場所。 ( No.12 )
- 日時: 2018/06/07 17:02
- 名前: とりけらとぷす (ID: nA9aoCfQ)
【お知らせ】
祝!;*・゜゜・*:.。..。.:*・'(*゜▽゜*)'・*:.。. .。.:*・゜゜・*
この度、「命を売り買いする場所。」参照100突破!!
今まで見て下さった皆様、ありがとうございます(≧∇≦)
何だかもう一つの作品より、何も考えずに投稿してしまったこっちの方が人気です((((;゜Д゜)))))))
コメントも、初めて頂けた作品ですので、これからも頑張って書き続けようと思います!
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以下、本文です(。-_-。)
第6話【彼女との日々(1)】
僕は昨日、自分に反する行為をした。
そう、命を買ってしまったのだ。
今、屋敷には僕の買った、いや、買ってもらった彼女がいる。
彼女は、僕に仕える新人メイドとして、この屋敷に呼ばれたことになっている。
「はじめまして。いや、はじめましてじゃないですね。でも、自己紹介は初めてです」
彼女は、屋敷の大広間で、僕にこう言った。
「君に、雑用はさせたくないんだけど…。なんか、すまないことをしたな」
「いえいえ、とんでもございません!レオ様は、私の命の恩人ですから」
それで…と、彼女は続けた。でも、どうしてなのか、彼女は困った様に首を傾げながら、考えている。
「私は…名前、というか、名前は無いんです。奴隷ですから。私は、奴隷番号390です。どうぞ、これからよろしくお願いします」
390…奴隷番号…。シフティには名前があるのに、何故この子には名前が無いのだろう。
そんな事を考えていると、シフティが大広間に入ってきた。
「レオ様ー?もう直ぐ家庭教師の先生がいらっしゃりますよ……」
シフティは、彼女の顔を見て、驚いたように目を見開き、彼女の元へと走った。
「390じゃない!?私の事、覚えてる?」
彼女も、驚いた様に目を見開いた。
「姉さん?姉さんですね?」
再会を果たしたかのような二人に、僕は置いていかれていた。
彼女が、何も解らない僕の方に振り向き、嬉しそうにこう言う。
「レオ様は、私の、あの灯に話しかけていたのを、全部聞いてらっしゃったんですよね?」
「ああ」
「あの、姉は、この人ですよ!」
抱き合って喜ぶ二人を見て、やっぱり、彼女を買って良かったなと思った。
そういえば…彼女には、何故名前が無いのだろう。
気になって、シフティに尋ねた。
「シフティ、君は奴隷なのに、何故名前があるんだ?彼女は、名前が無いと言っていたが」
「私の名前……ですか?」
キョトンとした顔で、シフティは続けた。
「私は、ですね。貴方のお母様に付けて貰いましたよ?確か、お母様も、お父様に付けて頂いた、とうかがったような…」
「…そうか。じゃあ、彼女の名前は父上がお付けになるということだな?」
僕が当たり前の様に言うと、シフティは、違いますよ、と言って首を振った。
「レオ様がお付けになってはいかがでしょう?」
僕が、彼女に名前を……?
まるで、ペットに名前を付けるような…、でも彼女は人間だ。
彼女は犬じゃないんだ。僕と同じ人間なんだ。
「レオ様、貴方は、自分の殻を破ってこの子を買ったんでしょう?貴方が付けるのがふさわしいです」
一旦ここで切ります(。-_-。)
ご愛読ありがとうございました!