ダーク・ファンタジー小説

Re: Amnesia ( No.14 )
日時: 2015/05/30 19:37
名前: のれり (ID: R4l9RSpR)

翌朝、暑さで目が覚めた。じっとりと汗をかいてしまっている。

部屋の空気もよどんでいる。

私は、ベットから抜け出し、窓を開け放ち換気をした。

サワサワと朝の爽やかな風が私の頬をなでた。

爽やかな風。
爽やかな朝…。でも、私の気持ちは沈んでいた。

今日、舞が来る。

舞の表情が、脳裏にこびりついて離れない。

舞のこえが私の耳に染み付いている。
あれは見間違いだ。

いや…でも、もしかしたら…。背筋が冷たくなる。

これ以上、舞のことを考え続けるのはまずい。

私は、気分を変えるために、洗面所へ行き、顔を洗った。

少し、スッキリした。

それから私は自室へ戻り、着替えを済ました。

階下へ下りようと、手すりに手をかけた時、
卵とパンの焼ける匂いがふわりと風にはこばれて、私の鼻をくすぐった。