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ダーク・ファンタジー小説
- Re: Amnesia ( No.82 )
- 日時: 2015/07/29 11:14
- 名前: のれり (ID: R4l9RSpR)
おはこんばんは!のれりです。
今回は舞ちゃん視点の番外編を書きます。
内容としては、No,12の時の、舞ちゃん視点って感じですね。
それでは、どうぞ↓↓↓
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「舞は兄弟はいたりするの?」
『兄弟』
その単語を聞いただけで、私は平静さを失いました。
この子も、また、翔太のことを好きになってしまうのでしょうか?
わたしはまた、独りぼっちの舞になってしまうのでしょうか?
そう考えると、とても悲しくなりました。
そのせいか、とても素っ気ない返事をしてしまいました。
なので何となく笑ってみました。
心は笑っていないのに、顔だけが笑いました。
私はいつからこんな笑い方をするようになってしまったのでしょう。
それから、私とさえかさんは、また明日も会う約束をしました。
別れ際のさえかさんの顔には恐怖の色が浮かんでいました。
きっと、私のことが怖いのでしょう。
でも、ね。さえかさん。
私だって怖いんです。
また、翔太に友達を盗られてしまうかもしれないということ。
さえかさん、貴女には分かりますか?
この、逃れようのない恐怖が。苦しみが。
貴女を翔太なんかに、絶対渡したくありません。
いえ、渡しません。
だから、ごめんなさい。
貴女のお姉さんを使わせて貰います。
大丈夫です。
貴女のことは私が守ります。
だから、どうか、私のそばにいてください。
軽蔑してくれてかまいません。
殴ってくれてかまいません。
いじめてくれて、かまいません。
無視してくれてもかまいません。
だけど、どうか…どうか、嫌いにならないでーーーーー……?
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