ダーク・ファンタジー小説

Re: 影舞う月夜に君想う〜What a ugly beast〜 ( No.11 )
日時: 2015/06/13 19:55
名前: RINBYO (ID: jV4BqHMK)

コメ返、ありがとうございましたっ!とてもうれしいです////
これからもご期待にそえるようがんばります^^



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第二章NIGHTWALKER

「早く逃げなさい……っ!」

いやだ

「君は、生きるんだ」

ずっと一緒って、言ったじゃないか

「君は優しくて、強い。もう、ひとりでも、大丈夫だ」

できないよ、俺。

アンタがいないと、俺はーー

視界が、赤く染まった。

         *

「ぐ……あ……っ!!はぁ……は……ぁ……。」
 起きたら、手を天井にのばしていた。
 シャツが体にはりついていて、かなり汗をかいたことがうかがえる。
「またかよ……」
 この夢をみたのは、初めてではなかった。
 これ以上ない、悪夢。
 罪をおかした罰とでもいうように。 この光景を絶対に忘れさせてはくれない。
「きゃあぁあっ!!!」
 突然聞こえる悲鳴。
「……!?」
 いそいで悲鳴の音源へ向かう。
「なぁにしてんだよ……」
「あ、お、おはようっ!!」
 駆けつけたキッチンには、少女がいた。
「あ、あの……ごはん、つくろうとおもったんだけど……」
 少女……つづりのもつフライパンの中には、だったものが、黒焦げになり、異臭を放っている。
 今日夜のため、と思ったのだろうか。
 だが、完全に好意が裏目にでている。
「ほら、かせ」
 半ば強引にフライパンを奪い、容赦なくなかの物体を廃棄する。
「うぅ……」
 つづりは既に涙目で、卵と新しいフライパンを用意する今日夜を見ている。
 てきぱきと卵をわり、牛乳、塩胡椒をくわえ、熱して油をひいたフライパンにひろげる。
 チーズもくわえ、器用に菜箸でまるめると、美味しそうな卵焼きができあがった。
「はぁ……料理は俺がするから。な?」
「う、うん……。ごめんなさい……。でも、キョウヤおにいさんに、おせわになるから、なんかしないととおもって……」
 つづりはしゅん。と肩をおとした。
 今日夜は頭を掻いて、また、ため息を吐いた。
「まぁ、料理はおしえてやっからさ、今は適当に掃除でもしてくれれば良いって」
「うん……」
 すると、ピーンポーンと、チャイムの音がなった。
 来客のようだ。