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ダーク・ファンタジー小説
- Re: 影舞う月夜に君想う〜What a ugly beast〜 ( No.41 )
- 日時: 2015/09/04 18:28
- 名前: RINBYO (ID: jV4BqHMK)
「なんで、なんでそんな……そんな俺に表情をするんですか」
……だからだろうか。彼が俺に優しい顔をするから、つい言ってしまった。
きっと、やめるべきだ。何でも無いですとでも、冗談ですとでも言って、この話は終えるべきなんだ。
「俺はこんな化け物なんですよ」
でも俺は、口を閉ざすことができなかった。
「どうして俺みてぇなのを救おうとするんですか?」
それは、この男への怒り、なのか?はたまたただの疑問なのか……?
「どうして……俺みてぇな化け物にんな笑顔をみせれるんだよ」
どんな、どんな感情で俺は……
涙を流しているんだ?
「なんで……? うん、そうだね」
男は、紫灯はまた笑った。
「君は、化け物なんかじゃない……そういって慰めることもできるんだろうね。でも僕はそんな格好いいことは、できないかな。似合わないしね」
そして続けた。
「たしかに、君は僕らとは違うのかもね。でもね……人間が、僕らが全て正しいわけじゃない。それに、きっと……君の真は、恐ろしくも、悲しくもない、一人の子供だよ」
「……っ」
俺は衝動的に立ち上がっていた。
「そんな言葉、信じられるかよ……っ」
そして、その家を走り出た。
ここがどこかなんて知らないが、ただ走り続けた。
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