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ダーク・ファンタジー小説
- Re: 影舞う月夜に君想う〜What a ugly beast〜 ( No.43 )
- 日時: 2015/09/11 19:21
- 名前: 切先 刄 (ID: jV4BqHMK)
そういえば、俺もフードをかぶっていなかったっけ……?走っている間に脱げたのか……
ということは……っ
「……っ!!?」
俺は急いでうつむき、手で顔を隠した。
この顔を人に見せるわけにはいかなかった。
「あはは、大丈夫大丈夫。僕だって……同じようなものだからさ」
少年は笑った。白い歯が見える。
「同じような……?」
「はは、まぁ、気にしないで。僕、家出中でね……」
そういってその少年は俺の隣に座った。背は俺より少し高い位か。
「……そうか」
こんなに馴れ馴れしくしてくる奴ははじめてだと思ったが……なぜか、追い払うことができなかった。
さっきの言葉が引っ掛かるのだ。
『僕だって……同じようなものだからさ』
「……さっきのは、どういう……」
「ん? あぁー……まぁ……」
少年は困ったように笑った。表情が豊かだ。
「……実は……うん、普通の食事が口にできないんだ」
「普通の食事が……?」
「はは、普段は誰にもいわないんだけどね。なんか、こう……言う気になってしまった」
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