ダーク・ファンタジー小説
- Re: 魔法少女の世界−New World− ( No.11 )
- 日時: 2015/09/23 15:23
- 名前: 日瑠音 ◆Dq9HMgSTac (ID: jdXY8NL1)
「僕は防御科一年の担任だから、君の担任ではないけど応援してるよ。頑張って!」
そう言うとバルシェ先生は、ひらひらと手を振りながら職員室に戻っていった。
「よし、レアノちゃん。早速寮に行きましょうか」
「え、ああ、忘れてた。どこにあるの?」
「近くにありますよ」
とか言いつつなんか遠かった。
5kmぐらいあった気が…。
「そりゃそうですよ。普通は皆ホウキで行きますから」
コイツ…。
「道だって、歩いた方が覚えやすいじゃないですか」
くそう、ヘラヘラしやがって…。
「まあまあ、じゃあレアノちゃんの部屋にいきましょう」
アパートの様な外観に比べ、中は木の落ち着きのある雰囲気が特徴的だった。
「レアノちゃんの部屋は三階の306です。ちなみに二人部屋ですよ」
「え、二人部屋なの!?誰々?」
「名前言っても知らないでしょう?いい人なので安心してください」
そんな事を話しているうちに、306に到着。
「規則ですが、部屋の中ではホウキで飛ばないでくださいね。まあレアノちゃんは飛べないので良いですけど」
「うるさい!まだ飛べないに訂正しろ!!」
「では、もう一人の子はもう居ますので。私はこれで」
「え、ああ、うん…」
どんな子なんだろう。
私はノックをして、慎重にドアを開けた。
するとそこには二つのベッドと机があり、その一つのベッドの上に一人の少女がいた。
濃い茶髪に一本の三つ編み、細いフレームの眼鏡をかけた色白の少女。
Tシャツにハーフパンツというラフな姿の彼女は、私を見つけるととても驚いた表情になった。
不審者だと思われないよう、挨拶は丁寧にしておこう。
「今日からここの部屋になる、レアノといいます。よろしくお願いします」
すると少女は、頬を赤く染めた。
「あ、私も今日からです…。あ、えと、エステマ・ゾルです」
…………うーん、会話が弾まないなあ。
どうしたものか、と思っていると。
エステマちゃんのベッドの上に、たくさんの段ボールがあった。
「エステマちゃん、段ボールたくさんあるけど、何が入ってるの?」
すると、エステマちゃんの目がキラッと輝いた。
「こ、これ!アイドルグループstormのミシェルのグッズです!!」
「え?ああ、そうなんだ…。に、人気なの?」
どうしよう、超興奮してる。
「レアノさん、storm知らないんですか!?大人気アイドルグループで、ミシェルは一番人気なんですよ!?」
そしてエステマちゃんはその段ボールの中からなんかよく分からんグッズやら雑誌やらを取り出すと、延々と語っているのだった…。