ダーク・ファンタジー小説

Re: 魔法少女の世界−New World− ( No.12 )
日時: 2015/10/06 15:47
名前: 日瑠音 ◆Dq9HMgSTac (ID: SG7XrUxP)

『入学式の世界』





今日は、魔法学校の入学式。
そわそわしたり、緊張したりであまり眠れなかった人も多いだろう。
でも、私は少し違う。


エステマちゃんの長い長いアイドル語りは朝方まで続いて、もう眠すぎる…。
何故かエステマちゃんは逆にすごく元気なんだけどね!


今はちょうど寮を出終わった所。
皆はホウキで行ってるっぽいけど、まだ飛べない私の為にエステマちゃんも歩きにしてくれた。


「はー、魔法学校ってどんなところだろうね?」
「さあ…。それより、レアノさんのオシメンは誰ですか!?」
まだ語る気なの!?
「えっ!?えっと…ミシェルかなぁー…?」
とりあえず適当に答えておこう。
というか、ミシェル以外覚えてない。


「やっぱりー!ミシェルは…」
「そそそそそそそれより!!エステマちゃんはどんな魔法を使うの!?」
私が話をそらすと、エステマちゃんは渋々会話を続けた。
「私は操の魔法です。なので防御科クラスなんです」


「へー、操ってどんな魔法なの?」
「簡単に言えば、物を操る魔法です。命令して動かしたり、壊したり」
「そうなんだ。なんかすごいなー…!」


そんなこんなで、けっこう話したところで。
「あ、レアノさん。あれが魔法学校です」
エステマちゃんが指さした先は。


芸術作品のような独特な色合いの塔が二本。
そして真ん中はお城のような形で、臙脂色の屋根が特徴的だった。
「すごい…」


感動していると、誰かに声をかけられた。
「レアノちゃん」
ん、この声は…。
「学園長さん!?」
エステマちゃんが、とても驚いた様子で言った。
え、学園長??


私の目の前にいたのは、どこからどうみてもザスト…だよね?
「レアノちゃんには言ってませんでしたね。私はこのホーズ魔法学園の学園長なんですよ」
にっこりと微笑むザスト。
…むかつく。


「レアノちゃんに制服を渡すのを忘れていたので、持ってきました」
そう言って渡されたのは、フードのついた白いポンチョ。
「普段は私服でも良いのですが、今日のような特別な日には着てくださいね」
よく見てみるとエステマちゃんも、他の人たちも着ているようだ。


「あとレアノちゃんは攻撃科一年の1ーA、エステマさんは防御科一年の1ーBに行ってくださいね」
そして私たちは、入学式が行われるというホールに向かった。