ダーク・ファンタジー小説

Re: 魔法少女の世界−New World− ( No.30 )
日時: 2015/12/03 15:56
名前: 日瑠音 ◆Dq9HMgSTac (ID: 3/dSGefI)

「ああ、すいません。授業、続けてください」
沈黙を破ったのはレスターだった。
ミカ先生は驚いた様子で、それでも授業を再開した。
「では、近くの席に座ってください」


「えっと…。これから『学び』では、それぞれの科の人同士でグループになって授業をします…」
ミカ先生は申し訳なさそうに言った。
…あれ、ということは?


「先生!質問良いですか!」
私は手を挙げ、思いきって質問してみる。
「…レアノさん。なんですか?」
「もしかして私はコイツと二人でグループを組むって事ですか!?」


「コイツじゃねえ!俺は武田夏芽だ!」
そこに夏芽が口をはさんできた。
「今そこは関係ないでしょ!先生、そうなんですか!?」
ミカ先生は少しためて言う。
「…ええ。そう、なるわね…」


「「ええええええええええええええええええええええええええええええ!?」」
二人の大絶叫。
「センセー、勘弁してくれよ!こんな奴と二人とか、最悪なんだけど!」
「こんな奴じゃなくて、レアノよ!!っていうか、それはこっちのセリフだから!」
言い争いが始まろうとした時。


「夏?君は本当に学習能力がないよね…」
レスターだった。
というか、つい数分前の出来事が再び起きようとしているような…。
「レスターには関係ねぇだろ!だいた…ごふわあぁっっ!!」
再びの腹パン。
さっきよりも威力が強そうなのは気のせいだろうか。


まとめたのは、ミカ先生だった。
「まあ、これを通して仲良くしなさい。はい、次いきますよ」


「この一学期では、自分の魔法を生活に、戦いに活かせるようにします。ではまず、自分の科の魔法がどう生活に活かせるか、グループで話し合ってください」
ざわつき始める教室の中、私たち二人は全く会話をしようとしない。
「貴方たち、今は話し合う時間よ?」
ミカ先生、怒り気味。


「…レアノ、意見は?」
夏芽が口を開いた。
「…生徒会の男の人、炎の魔法使いだった。私もあんな風に戦ってみたいな…」
すると夏芽は、少し目を細めた。


「あの人はかっこよかったな。ジェイさんだっけ」
微笑んだように見えた。
なんだ、意外と話が分かる奴じゃん。
「そうそう!あの炎の鉄砲みたいな奴!かっこよかったよねぇ」


「だが、今話し合うのは、どう生活に活かせるか、だ。話聞いてたのかよ」
……やっぱりムカつく!