ダーク・ファンタジー小説

Re: 魔法少女の世界−New World− ( No.36 )
日時: 2015/12/13 09:18
名前: 日瑠音 ◆Dq9HMgSTac (ID: uKR9UL7u)

『部活の世界』




杖に魔力を集中させ、命令を下す。


「フレイム!」


刹那、杖の先から赤い炎が現れる。


「やったあ、出来た!」
私、レアノは、ついに魔法が使えるようになりました!
ミカ先生もうんうんと頷いている。
「良くなってきたね!この調子で、杖なしでもできるように頑張りましょう!」


私の今の課題は、杖なしで魔法を使えるようにすること。
そのため、日々特訓中です。



* * *

授業が終わり、寮に帰ろうと教室を出ると、誰かに名前を呼ばれた。
「レアノちゃん!」
振り向いた先にいたのは、ザストだった。
「ザスト。何、急に」


「呼んでみただけ!」
そう言って、てへぺろウィンクをみせるザスト。
「そーゆーのいらないから。用件ないなら、私帰るから」
「ああ、嘘です、嘘。用件ならありますよ」


「レアノちゃん、部活は決めましたか?」
え、部活??
「やっぱり知らないですか。レアノちゃんが引退宣言して休んでた時に話が進んでましたからね」
「引退宣言って、私が魔法出来なくて休んでた時の事?アイドル辞めますっぽく言わないでよ!!」


「まあまあ。それで部活の申し込み期限、今日までなんですよ」
ななななななな、なんだってーーーー!?
「お主、それは誠か!!?」
「はい。早く出さないと、私が適当に決めます」
ななななななな、なんだとおぉーーー!?


「なんでそういうことは早く言わないの!?」
「とにかく、早く決めないと。ホラ、今から見学に行ってきたらどうです?」
「話をそらすな!!もう、行ってくるよ、行けばいいんでしょ」
こうして私は、部活見学に行くことになった。


* * *

ザストから渡された部活一覧を歩きながら見ると、たくさんの部活があった。
これだけあると、どれがいいのか迷ってしまう。
「野球部、サッカー部、バスケ部…。テニス部、バレー部、陸上部…。運動部はこれだけか…」
次は文化部。


「えーっと…。ん?アイドル研究部??」
…なんだか嫌な予感しかしない。
が、地図をみると、割りと近くに部室があるらしい。
少しだけ、覗いてみよう。


ドアを数センチ開けてみる。
するとそこには、普通にエステマちゃんがいた。
そして部員らしき人たちとペラペラ喋っている。


「そこでミシェルが—うんたらかんたら」
「そうそうそれから—うんたらかんたら」

もう何言ってるのか分からない!
おかしいな、同じ言語を話している筈なのに…!!



…見なかったことにしよう。