ダーク・ファンタジー小説

Re: 【新章突入!】魔法少女の世界−New World− ( No.38 )
日時: 2015/12/27 22:58
名前: 日瑠音 ◆Dq9HMgSTac (ID: sp64bTcX)

魔法研究部とは。


通称・マホ研。
魔法の歴史や、難易度の高い魔法書の解読などを行う。
授業では習わない魔法を習得するのも可能。



と、説明にはこう書いてある。
超簡単に言えば、名前の通り魔法を研究する部活ってことだね!
そんな事を考えているうちに、マホ研に到着。
三階の一番隅にある教室だった。


「こんにちはー」
そう言いながら、せいのん先輩が教室に入った。
続いてリリ先輩、最後が私という順番。


教室内には、4人の人が何かしら作業をしていた。
その中に一人、見覚えのある人が居た。


白髪で、青いマフラーを巻いた細身の青年。
すると、リリ先輩が彼に駆け寄った。


「やっほー、ゼノみん!見学希望者、連れてきたよ!」
…ゼノみん…って、確か…。
入学式の魔法大会で、リリ先輩と一緒に司会をやってた人だ!


とりあえず、あいさつしなくちゃ!
「初めまして…!攻撃科の一年の、レアノと言います!」
「…防御科副代表、ゼノ・グラウゾ…です」
ぼそぼそとした返事が返ってきた。


「ええと。うちは活動内容も地味だから、部員も少ないのよ。レアノさんは時間も無いだろうから、嫌になったらすぐ帰って頂ければいいわ」
せいのん先輩はそう言うと、席に座って本を開いた。


「じゃあ、リリもそろそろ行くね!レアらん!」
リリ先輩もそう言って、駆け足で教室を出て行った。
…レアらん??


あらためて教室を見渡すと、本を読んでいる人ばかりだ。
どうしたものかと思っていると、突然ゼノ先輩が立ちあがった。
「…セシリア、ちょっと新しいの、試してくるよ」
「ええ、分かったわ。あ、そうだ。レアノさんも見ていったらどうかしら?」


??
よく分かんないけど、見てみようかな…?
「はい、見に行きたいです!」
ゼノ先輩は一瞬こちらを見た後、スタスタと歩きだしてしまった。
どこに行くか分からないけど、ついていってみよう!


到着した場所は校庭だった。
果たして外にきて何をするんだろう??
ちなみにここにくるまで、会話は一切ナシ。
すると、ゼノ先輩は急に振り返り、私を見た。


「危ないから、下がって」
そしてズボンのポケットから何かを取り出した。
四角い、石のような物だろうか。



次の瞬間、ゼノ先輩は、その石のような物体に手をかざす。


「モンストル ルヴィーヴル!」


刹那、巨大な黒い影が出現した。
そしてそれは、どんどん形をまとっていった。


「あれは…竜…?」
あらわれたのは、巨大な黒い竜だった。
「ついに成功だ…」
ゼノ先輩はそうつぶやくと、また石に手をかざした。


「ルヴニール」


すると竜は影に戻り、その影は石に戻っていった。
…な、なんなんだ、これは!?