ダーク・ファンタジー小説
- Re: 魔法少女の世界−New World− ( No.48 )
- 日時: 2016/01/16 16:46
- 名前: 日瑠音 ◆Dq9HMgSTac (ID: Ru7e1uoX)
雲一つない青空。
さわやかな春の日差し。
つまり天気は最高って事なんだけど、眠い。
けっきょく昨日はAM5時に寝たので、一時間ちょっとしか寝ていない事になる。
エステマちゃんは朝も部活があるらしいので、一人での登校だ。
…アイドル研究部なのに??
教室につくと、雪見が駆け寄ってきた。
「レアノちゃん、今日の放課後、体育祭の実行委員会があるの。会議室に集まるって」
「分かったー…って、会議室ってどこ??」
「はは、じゃあ、一緒に行こうか」
すると、夏芽が口を挟んできた。
「あーあ、レアノのせいで部活にも行けねえじゃねえか」
「夏芽って何部だっけ」
「バスケだよ!これもう3回目だ、言うの!」
さらにレスターが口を挟む。
「夏、いっつもサボってるくせに、よく言うよねえ」
笑顔が怖い…。
「なっ、ちょ、腹パンやめっ…、ぃうごわああああっ!!!」
* * *
放課後、雪見と会議室に到着。
白い机が長方形を描くように並んでいる、シンプルな室内。
もうほとんどの人が来ているようだが、その中でもひときわ目立っている生徒がいた。
女子5人ほどに囲まれている、青い髪を持つ少年。
私が正面に座ると、こちらに気づいたようだ。
…なんか、見られてる?
隣に座った雪見もそれに気付いたようで、首をかしげる。
「レアノちゃん、防御科の王子と知り合い??」
「えっ!あの人が王子!?」
確かに一目見るだけで分かる、中性的で美しい顔立ち。
女子たちが夢中になるのも納得だ。
すると扉が開き、レスターと夏芽が入ってきた。
防御科の王子はそれに気付くと、優雅に席を立つ。
すらりと長い手足で、スタイルも良い事がすぐに分かった。
レスターに近づくと、ニコッと微笑んだ。
「君が攻撃科の王子、レスター・カノヴァスくんだよね」
それを聞き、レスターは一瞬ムッとした顔した。
「…そう言われるのは、好きじゃないんだけどな」
「ああ、ゴメン。気をつけるよ」
二人の間に、冷たい空気が流れてる。
「俺は、ロイス・ドーレ」
「君、俺と勝負しない?」
「そこの、君の彼女を賭けてさ」
全員の目が、私に注目した。
……ん!?