ダーク・ファンタジー小説
- Re: 魔法少女の世界−New World− ( No.50 )
- 日時: 2016/01/27 19:07
- 名前: 日瑠音 ◆Dq9HMgSTac (ID: fRqJ.hcc)
「やろうよ、魔法の決闘を。」
そう言ってロイスは、ポケットから何か、種のような物を取り出した。
「君はトップでこの学園に合格したんだろう?魔法が使えないとは言わせないよ」
と、トップ?合格?
「アナタ、確か試験ナシでこの学園に入った学長のお気に入りルラね」
急に話しかけられ振り向くと、見覚えのある一人の少女が立っていた。
「えーと、えー…。あ、秦紅花ちゃん!」
「そうルラ、ちなみに読み方は、しん ほんふぁ」
「誰に解説してるの?…てゆうか、どうしてここに?」
「雪見をそこの廊下で待ってたルラが、声をかける前に走り去ってしまったルラ…」
紅花ちゃんはそう言い、しゅんとした仕草をみせた。
ああ、雪見、超急いでたから…。
「ところで、この学園に入る前に基礎学校があるのは知ってるルラ?」
「ああ…う、ん!!(詳しくは>>22へ!)」
私が自分でもよく分からない返事をすると、紅花ちゃんは心配そうな顔をしたが、話を続けた。
「各地域にある基礎学校を卒業したら、就職か受験ルラ。といっても魔法学校はこの世界に3つしかない」
「…それって多いの?」
すると、紅花ちゃんは目を見開き、驚いた様子をみせる。
「基礎学校は全部で102校ルラ。だから多くの卒業生は就職ルラ」
「しかもこのホーズ魔法学園はこの世界の王が直々に創った、世界初の魔法学校ルラ」
「伝統ある、他の2校の魔法学校とは比べ物にならないくらいの倍率ルラ」
そこまで聞いて、私は気付く。
「じゃあレスターって超頭いいじゃん!!」
「だからそう言ったルラ!!」
そこで私に、一つの疑問が生まれた。
この世界の王って、だれなんだろう…?
その時、何かが倒れた音がした。
その方向を見ると、私はただただ驚き、身体を震わす事しかできなかった。
勝ち誇った笑みを見せる、青髪の少年。
巨大化した植物。
つるを持つその植物は、緑の髪の少年に巻きついていた。
緑の髪の少年はたくさんの傷を持ち、植物に巻きつかれ、倒れていた。
目を閉じ、無様に横たわっている姿は、いつもの彼とは違いすぎて。
私は彼に駆け寄り、彼の名前を叫ぶ。
「レスター!!」
この声が、彼に届くのを祈りながら。