ダーク・ファンタジー小説
- Re: 魔法少女の世界−New World− ( No.73 )
- 日時: 2016/04/16 22:47
- 名前: 日瑠音 ◆Dq9HMgSTac (ID: ZUkStBmr)
練習場は校庭と同じような広さで、けっこう大きい。
屋外なので空中戦の練習も出来るのが利点らしい。
—あれ、人だかりができてる。
どうしたんだろうと駆け寄ってみると。
2対2のバトルが行われていた。
しかも、生徒会の4人が男女で分かれての試合だ。
せいのん先輩とリリ先輩対、ジェイ先輩とゼノ先輩。
言いかえれば、操と雷対、炎と創である。
女性チームの方は二人とも地面で戦っている。
一方男性チームはジェイ先輩が地面で、ゼノ先輩が空中で敵の隙を見計らっているようだ。
こうして見ると、2対2って本当に凄い試合だな。
二人の敵をどうやって倒すか、試合をしながら考えるのは大変だろう。
「あれ、でも勝ち負けってどう決まるんだろう?」
「それはね、石のアクセサリーを使うんだよ」
急に声をかけられて、驚きながら振り返った。
「あ、雪見!?と、皆!」
雪見と、紅花、レスター、夏芽が立っていた。
「大会規定の魔法石を、自分の好きなアクセサリーにしてもらうの。それを身につけて、先に二人の石を壊した方の勝ち」
「へえ、そうなんだ…」
確かに先輩たちも、それぞれアクセサリーを身に着けていた。
「まあ、あれは練習用だと思うけど」
せいのん先輩とゼノ先輩は指輪、リリ先輩はブレスレット、ジェイ先輩はピアス。
「私たちのもあるの?」
「てゆうか、今から私たち、お店に行くんだ。レアノちゃんもどう?」
「うん!…あ、でも私、このバトルを見てからにしようかな…」
「私たちもそのつもりだから、大丈夫!」
…生徒会のバトルは本当に凄かった。
二人で協力して敵を倒すのはとても難しくて、見ている方もハラハラした。
戦い方としては、防御科が攻撃科を援護しながら、という感じ。
思っていたより、かなり頭も使う。
「クソッ…。ジェイ・マグドネル、次は必ず勝つからな!!!」
「せいのん、なんかそれ言ってると死亡フラグだよ?」
ちなみに勝者はこの通り、男性チームだ。
「俺、すげー恨まれてるよな?」
「…そうだね」
温度差がひどいです。
「さて、そろそろお店に行きますか」
「そうだね」
思えば、あまり町に出た事はなかったな。
レンガ街はたくさんのお店があって、ここに行けば何でも揃う、がキャッチコピーの商店街だ。
人ごみも凄いので、雪見たちについていくのが精いっぱいである。
「はい、ついたよー」
お店の外観、そして看板を見て、目を疑った。
「シールド、魔法店…?」
私の幼い頃の記憶が、一気に頭によぎる。
「おい、レアノ?どうした?」
私はそんな夏芽の声も無視して、店内に走った。