ダーク・ファンタジー小説

Re: king's royal palace ( No.7 )
日時: 2012/07/04 01:58
名前: 王様 ◆qEUaErayeY (ID: X..iyfAg)

僕は友美を自転車の後ろに乗せた。

友美は自分の見たことが無いものを輝かしい瞳で見ていた。
其の姿は実に美しかった。

僕は幼馴染みの友美に好意をもった事が、内心驚いている。


着いた地は、友美には向いてない、ただのゲームセンターだった。
僕はこんな感じの場所しか行ったことがない。

でも友美はそんな事、気にもとめずに
「何してんの?早く入ろうよ!」
と云ってくれた。


中に入ると、やけに人が多い。
其れは僕達を歓迎してくれている様だった。


「UFOキャッチャーの神をナメるなぁ!!」
そう騒音がゲームセンターに響き渡る。

自称だが、「UFOキャッチャーの神」なだけある。
あっという間にぬいぐるみを獲っていった。

一回此の店を出入り禁止になっているのだ。


         ◇


「今日は楽しかったね。」
友美が上品な笑みを浮かべて云った。

「そうだね。」


そうして友美の家の前で別れた——。


—友美は少しながら好きになっていた。なってしまっていた。