ダーク・ファンタジー小説

Re: トランプゲーム。 実.況.者 ( No.19 )
日時: 2015/10/31 14:31
名前: 泉 (ID: H9DI71mW)

〜ハート:5〜
「…………っ!!」
何も言わずにつわはすが椅子に座る。
金属同士の擦れる音と共に、身体が拘束されていた。
驚きを隠しきれていないP-Pは
「つわはす…さん?」
と眼を見開く。
「だって終わらないんでしょ!?」
つわはすがいきなり上げた怒鳴り声に
レトルトを含めた三人はビクッとした。
「このゲームは…どうしたら終わるんだよ!!」
つわはす自身も震えていて、何かに怯える小動物の様だ。
[え?ゲームは貴方達の中の一人が生き残れば終了でーす。]
聴きたく無い声。
「それじゃあ…もう二度と四人でいれねぇじゃん……。」
呆然とスピーカーを見つめるキヨ。
「もう嫌……。帰して……。」
泣きながらテーブルに向かうP-P。
この部屋には、絶望しか無かった。
キヨは心を決めテーブルに走り始めた。
でももうあの素敵な笑顔は残っていない。
ズキズキと痛む心に鍵をかけて、自分自身を誤魔化す様に椅子に座る。
全員が拘束された瞬間、また電気が消えた。
数秒たって明かりがつき、突然の光に眼を眩ます。
明かりのついた部屋には大きなモニターがあり、また誰かが映っていた。
「もう………また……。」
そっと呟く。
次は君の番だったんだね。


キヨ君。