ダーク・ファンタジー小説
- Re: アシナクシ。 ( No.2 )
- 日時: 2015/12/23 16:57
- 名前: 彩都 (ID: K3f42Yhd)
CHAPTER 1 『アシナクシ』さんの噂
悠子が死んでから三日が経った、悠子の母親は未だ見つかっていない、死んだという線も有るらしいが……そんな話には将人は興味が無かった。
そして、将人は普通に学校へ通っていた。
そして、知り合いの櫻井三芳(さくらいみよし)に話をする。
「そういや、お前さぁ、『アシナクシ』さんの話って知ってる?俺知らないんだよなぁ……」
すると、三芳は笑う。
「おっおま!?知らないの!?マジで!?うっわー、お前損してるな……『アシナクシ』さんってのは……」
『アシナクシ』さん、『アシナクシ』さんの噂とはこうだ。
「アシナクシ」さんは普通の人間でした、ですが、事故に遭い、右足を電車で失いました……そして、対向車線の電車に左足を轢かれて失いました、そして、『アシナクシ』さんは自分の足を探す旅に出ました……そして、気に入った足を腰から切って、自分に付けたりしている……なので、腰から下が無い遺体が『アシナクシ』さんの所為だ、と言われている……と言う噂らしい……
「んで、その足はまだ見つかってないのか?」
将人は言った、だが、三芳は理解してなかった。
「何のだよ?」
「今迄にも足は切られてるんだろ?だから、他の足は見つかってないのか?」
すると、やっと理解する。
「あぁ、……確か、まだ見つかってないと思うぜ……でも何で『アシナクシ』さんの話何か……間野が良く似た殺され方されたからか?」
そう言うと、将人は頷く。
すると、三芳は小声で言う。
「……おい、将人それは止めとけ……『アシナクシ』さんを知り過ぎても、『アシナクシ』さんに殺されるんだ……自分について、詮索されるの嫌いらしいからな……『アシナクシ』さんは……」
そう言って、授業のチャイムが鳴る、将人は仕方無く、自分の席に座った。
そして、授業が終わる、三芳は部活が有ったので、今日は一緒に帰らなかった、何時もは悠子と帰るが、たまに、三芳とも帰る事も有った、だが、今は一人ぼっちの帰宅だった。
そして家の前迄行く、悠子の家はカメラマンやアナウンサーがまだ居た、煩いなぁ……そう思いながら、色んな人に囲まれている悠子の父親を横目を見た。
まぁ、死んだ事には関係無いし……関係有るのは『アシナクシ』さんが殺したかどうか……
そう思いながら、自分の家の中に入った。
憩家はインタビューを断っていた。
そして、パソコンで『アシナクシ』さんを探した……結構な情報があったので、少しずつ見る事に……
まず、『アシナクシ』さんは、三芳から聞いた通り、電車に轢かれて死んだ、と言うのが、一般的に言われている。
だが、地域によっては、少しだけ、話が違うようだった。
まぁ、有る程度は一緒か……と思いながら、宿題をした。
そして翌日……
将人が学校に行くと、三芳の机に花瓶と花一本が刺さっていた。
「!?どういう事だよこれ!?」
すると、ガリ勉メガネの少年が言う。
「憩君知らないのかい?今日のニュースをさぁ……?」
「すまん……朝はテレビ見ないんだ……何か教えてくれないか……?」
そう言って、ガリ勉に聞く。
仕方無く、ガリ勉は言う。
「今日の深夜未明に櫻井君が腰から下を無くして死んだ……血文字で『これ以上調べるな将人死ぬ』って書いてあったって……」
……無言……将人はそれしか出来なかった……三芳が死んだ……?腰から下が無いって……!?『アシナクシ』さんか……!?
色んな思考が将人に働く。
嘘だろ……!?そう思いながら、膝を床に着ける、三芳は自分の為に色々な情報を探し過ぎて、『アシナクシ』さんに殺された……?
頭を抱える、叫びそうになる。
「なんで何でナンデなンde!?」
ガクガクと震えながら、将人は絶叫した。
将人は恐怖に包まれたのだった……
- Re: アシナクシ。 ( No.3 )
- 日時: 2015/12/25 23:11
- 名前: 彩都 (ID: xJyEGrK2)
そして、将人は絶叫のあまり、ぶっ倒れる。
そして、保健室迄連れて行かれた。
「ん……ハッ!?ここは……?」
将人は目覚める、そこには呑気にコーヒーを飲んでいるアリスが居た。
「おう、起きたか、少年よ」
アリスはそう言って、緑茶を作って、将人に渡す。
「あっ、有難う御座います……」
そう言って、緑茶を受け取る、少しぬるかった。
そして、アリスは聞く。
「んで、何で魘されてたんさ?何か、厭な夢でも見た?」
そう言いながら、優しく聞くアリス、将人は、『アシナクシ』酸の話をする……
「……何て、面白い話なんさ……あの、三芳君が……死んだねぇ……」
そう言いながら、三芳の事を思い出す……セクハラと治療の毎日だった事を思い出す……あんまり、良い思いでは無い様だった。
「んで、三好君が死んだのは、自分の所為って事さ?ふざけるな、三好君が勝手に探った事さ、少年は関係無い……胸を張っていけ!」
そう言って、自分の胸を張るアリス、だからセクハラされるんだろ……とか、思いながら、また寝た。
そして、アリスに起こされる、もう下校の時間だと言う。
「そうか……有難う御座います、桃園先生」
「んー、まぁ、具合が悪くなったら、また使えば良いさ……またな……」
そう言って、将人は帰った、そして、アリスは独りでに言う。
「『アシナクシ』……か……何て、懐かしい物を……今の子達に禍(わざわい)が降りかかっているんだな……さて、どうするか……」
そして、将人は自分の教室に戻り、自分の鞄を持って、家に帰った。
そして、家に着いた、将人はベッドで倒れこむ。
「一体、三芳は何が言いたいんだ……?」
自分が死ぬ……?そんな話信じるか……でも、もう二人死んだ……これは少しは信じてはどうだ……?だが、そんな事は信じられない……でももう、二人も話して死んでいる……話したから死んだのかもしれない……でも、それももう誰も分からない……
そう思っていると、何時の間にか、寝ていた。
たった、数分だけだったが。
「寝ちゃダメだ……晩御飯晩御飯……」
将人はリビングで、晩御飯を食べた、そして、自室で、漫画を読んで寝た。
そして、夢を見た。
自分以外の人間が死んでいる事を……そして、下半身が無い少女が笑っている事を……
「お前は誰なんだ!?何で下半身が無い!?」
少女はニタニタ笑っている、そして言う。
『わタシは『あシカクし』、タにんのアシをきっテるの、ワたシはナニもわるクナい……ワるイのは、コノせカい、わたシをコロしタこノせかイがわルイ……だかラワたしは、このセかイをこわスの……」
歪な言い方に頭がフワフワ、グラグラする……少ししか、聞き取れない……だが、少しずつ耳が慣れてくる……
「何で、悠子や三芳が殺されたんだ!?二人は関係無いのに!!」
将人は攻める、『アシナクシ』?関係無い、言葉攻めで勝ってやる、そう思っていたが、『アシナクシ』はとんでもない事を言う。
「……かんチがイをシていル……おまエは、もットマワりをミろ……どうセ、オマえは、キヅくだロう……じぶンノあヤマちに……』
そう言って、『アシナクシ』は消えた……俺に不思議な謎を残して……そういえば、自分の過ちとは……?それが分かったら、どうなるんだろう……?
そう思っていると、体に変な感覚が芽生える。
何か……元に戻る感覚が……うわぁぁぁあ!!!???
「ハッ!?……」
チュンチュンと、小鳥の声がする、俺は元に戻って来れたのか……?そう思いながら、洗面台で歯磨きをする。
んー、今日はやる事が無い……土曜日だからだ。
将人はパジャマから服に着替えて、部屋に篭った。
そして、漫画を読んで、暇を潰した。
そして、午後1時になり、外へ出かける準備をした。
CHAPTER 1 終了 CHAPTER 2 に続く……