ダーク・ファンタジー小説

Re: アシナクシ。 ( No.8 )
日時: 2016/01/23 13:06
名前: 彩都 (ID: z2eVRrJA)  

CHAPTER 6 何でも良いだろ

水曜日……今日は、不快でも快眠でもなかった……ただただ普通だった……
「……『アシナクシ』様の為に足を捜さなくては……」
そう言いながら、謎の人間は起きる。
謎の人間はフードを被っていて、性別が分からない……
謎の人間は、起き上がって、顔を洗う……クリーム色の髪が見えるが、性別が分からない……まぁ、今はどうでもいいが……
謎の人間は、刃物を持って、背中に隠しながら、手を腹部のポケットの所に入れて、歩く。
今日は誰を殺そうか……?そう思いながら、街を歩く……そして、将人と同じ学校の人間を見つける……その人間は男で、ゲーセンに男三人で入った……謎の人間は笑いながら、ターゲットを決めた。
(今日は、三人かな?まぁ、何人殺した所で関係無いけどね……)
そう思いながら、謎の人間は標的が出るのを待った……

「まぁ、今日も負けたなー、お前やっぱ強いなー」
そう言いながら三人の内の一人が出た、それに続き、二人も出る。
そして、解散する……まずは、一人……ストーキングをする……他の二人はある程度分かる。
謎の人間は、のらり、くらりと歩く……あぁ……もう我慢出来ない……一気に間合いを詰めて、一気に腰から下を切る、血はかからない様に避ける……まぁ……一人目……その足を持って、誰も通らない路地裏に行く。
その所で血を抜いたりする。
ゴルフバックの様な大きさのバックを取り出して、詰める、これで良い。
そして、残りの二人もこの方法で襲う……バックは三つも用意していて良かったな……今日は何だか、三つも持ちたかったから、良かったが……
そして、それを『アシナクシ』に渡す。
「これが、今日の供物です……!」
そして『アシナクシ』は言った。
「……おマエはナニがシたい……?」
すると、謎の人間は言った。
「だから、貴方様の復活……そして、人間を全て狩るのです……!」
その答に『アシナクシ』は言った。
「……そウカ……」
『アシナクシ』にとって、このやり取りは何回もしていた……流石の『アシナクシ』でさえ、折れたのだった。
そして、『アシナクシ』はチェックする……だが、合わなかった様だ……
「すコシたリナい……」
そう言うと、謎の人間は頭を下げる。
「分かりました……!!」
そう言いながら、謎の人間の一日は終わる……その翌日、将人の方は……
「昨日もこの近辺で、三人も一年が殺されたってさ……野球部だったらしいぜ?」
将人の知り合いの日下部枚徒(くさかべまいと)が言う。
「ふーん……それは大変だな……」
枚徒は言う。
「まぁ、主将レベルが三人も消えたからな……相当手痛いぜ……」
枚徒は野球部のレギュラーだった、おまけに殺された三人とも、仲が良かった。
「まぁ、俺も大変なんだろうけどさ……はぁー、めんどくさいなぁ……」
そう言いながら、頭の後ろで腕を組んだ。
相当めんどくさそうだった。
「でも、三人も殺されたのは初めてだな……」
将人が言うと、枚徒が言う。
「確かにな……まぁ、いいや……俺の関係はあんまり無いし……さぁ、授業だぞ」
枚徒が親指で時計を指す、時間は残り一分だった。
「あぁ、そうだな……」
将人はそう言いながら自分の席に座る。
そして、考える……『アシナクシ』さんを見つけないと……
そう思っていると、麻美子が現れる。
「んー……やっぱり、何か残ってるんだよなぁ……これが分かれば良いものだが……」
すると、将人は立ち上がる。
「まだ居たの!?」
すると、、麻美子は言う。
「いて、悪いのかー?まだ、『アシナクシ』の残り香があるんだよ……一体何なんだろうな!?」
笑いながら、、将人に近付く。
完全に将人が呼んだ、と思われていた……
「特にお前が良く匂うんだよ……『アシナクシ』の感覚が……霊力がな……」
その前に将人には何の事も覚えていない……だが、朝っぱらから、出会ったのは、言わない事にした。
「俺は何にも知らないんだって!!いい加減、分かってくれよ!?」
そう言いながら、反論する。
「仮に『アシナクシ』を呼んだ所で、証拠が何処に有るんだよ!?」
すると、麻美子が唸る……
「確かに……ベッドの下とか?」
「エロ本か」
将人はツッコんだ。
すると、先生が入ってきた……
「陰陽寺先生。こちらも授業があるので、廊下から守って貰いたいんですけど……」
それを言うと、麻美子は照れる。
「あっ、これはすみません……」
そう言って、廊下に向かって、立った。
そして、皆が見ていない所で、将人の教室に結界を貼った……だが、将人に反応して、貼れない……一体、将人に何が……すると、お腹が鳴ったので、サンドウィッチを食べた……
将人は野球部の三人を気にかける……
(全く……何で『アシナクシ』が俺の身辺を襲うんだろう……?全く持って不思議だな……)
そう思いながら、今日の授業は終了した……

そして、将人は帰った。
今日も普通の一日だった……そう思いながら、家で、勉強をした……そして、アリスは、麻美子を見つける。
「アンタ……『アシナクシ』を知っているんだってね……?」
それに返す麻美子。
「貴女は?」
アリスは言った。
「『アシナクシ』の最初の被害者のグループだ、詳しい話は、保健室でしよう……」
そう言いながら、アリスは保健室を指指す。
そして、アリスと麻美子は保健室に入った……

Re: アシナクシ。 ( No.9 )
日時: 2016/01/30 16:58
名前: 彩都 (ID: R6.ghtp2)  

そして、『アシナクシ』の話を保健室でした。
「成程……仲間はもう死んでしまった……『アシナクシ』によって……」
そう、麻美子は言った。
すると、アリスは言った。
「あの時の中学時代は大変だったよ……『アシナクシ』……今になって、何で噂が復活したんだ……?」
アリスは不思議そうに悩んだ……すると、麻美子が言った。
「今はインターネットもあるからね……桃園さんの隣のクラスだったり、先生だったりしているかもね」
「それは、半分ありえるな……まぁ、私には、過去の清算をしたいだけさ……私の学校の人間に手を出すんじゃねぇって」
すると、麻美子は笑う。
「アンタ、凄いな……私は祓うのが専門だからね……」
そう言いながら、アリスは聞いた。
「で、『アシナクシ』を呼んだのは、憩君かい?」
そう言うと、麻美子は驚く。
「なっ何で知ってるのよ!?」
アリスは言った。
「まぁ、私も『アシナクシ』から、ちょっとした力を貰ってたり……その前にアンタは少年を見過ぎだよ……だから、分かる」
そういうと、麻美子は言った……
「……だって、アイツからしか、『アシナクシ』の臭いはしないんだもん……そして、悪霊退散出来るお札も、将人にしか、反応しないし……」
完全に溜息を吐きながら、麻美子は言っていた。
そして、アリスは言った。
「少年は『アシナクシ』に関わっては無いよ、代わりに関わったのは、その知り合いさ……一体誰なんだろうねぇ……?」
アリスは少し笑う。
まるで、今の状況を楽しんでいる様だった……

そして、麻美子は自分の神社に寝る事にした……

翌日……
学校に行くと、麻美子がまた居た。
まだ、調査を続けているのか……そう思いながら、授業が始まった。
そして、授業も終わって、将人は暇になった、すると、麻美子が俺に近付いた。
「今日もお疲れさん、さて、暇ね」
そう言われて、『そうだな』と返す。
すると、麻美子は言った。
「桃園って奴……相当苦労してるな……」
それを聞いて、将人は不思議がった。
「何でだよ?」
麻美子は言った。
「自分が居たクラスの人間全てを『アシナクシ』に殺されているからだ」
ゾワッ!と背筋が寒くなった……それは本当なのか……?半信半疑の俺に麻美子は言った。
「だったら、聞きに行けば?その方が手っ取り早いわよ」
確かに……そう考えてから、将人は保健室に行く事に……

「ん?『アシナクシ』の事を聞きたい?私の過去ごと?」
将人がそう言うと、ハァーと溜息をしてアリスは言った。
「『アシナクシ』はね……私の地元、北海道の事件だったんだよ……北海道の寒い冬の話、んで、誰かが、『アシナクシ』を聞いててね……そして、私は私含め五人で『アシナクシ』を倒そうとした……でも、負けたの……だから私は『アシナクシ』と契約を交わし、この胸を大きくしてもらったのよ」
その話を聞いて、言った。
「そして、クラス全員が死んだ……」
そう言うと、アリスは驚く。
「うん、そうだけど……よく知ってるわね……」
そして、アリスは言った。
「でも、仕方無いわ……小さな犠牲も大きな犠牲も結局は一緒なんだから……今を生きるしかないわ……」
アリスはそう言いながら、俺は帰る事にした……どうやったら『アシナクシ』さんを倒すか……どう倒す?俺はそう考えながら、何時の間にか家の前に居た……
考え過ぎて、俺は此処迄歩いていたのか……そんな考えが頭を過ぎって、家の中に入った……悠子が居ないと此処迄虚しいのか……少し悲しみながら、もう、帰ってこない事を重々承知で自宅の中に入った……

アリスの自宅では……
「『アシナクシ』……居るんだろ?」
パンツ一丁のアリスに背後から『アシナクシ』が現れる。
「今、何が起きているんだ?」
『アシナクシ』は無言だった……
「何か言いなさいよ?」
少し語尾を強めて言う。
「……だいにノ……ダいニのわたシがあラわレた……はやクショりしナいト……」
その話を聞いて、アリスは不思議がった。
「えっ?待って?アンタが殺したのも居るけど、アンタみたいな殺しをする人物が現れたって事?」
アリスのセリフに頷く『アシナクシ』は言った。
「あァ……そしテ、そイつのナまエは……」
『アシナクシ』はフードの謎の人物の事を言った、そして、名前も言った……すると、アリスは膝から崩れる……
「その名前は本当なの……!?」
そのセリフに『アシナクシ』は頷く……それが本当なら、少年は……!
そう思っていると、自分の玄関から、チャイムが鳴った……宅配便だった……
「驚いた……でもこの事を少年に言うか……?いや、言わない方がいいな……少年が驚き過ぎるからな……」
アリスはそう言いながら、『アシナクシ』にも、隠す様に言った、『アシナクシ』も頷いた。
そして、アリス玄関に行って、戸を開ける。
そして、宅配便を受け取った。
中身は、焼豚やハムだった。
アリスはそのハムを調理して食べた。

そして、『アシナクシ』は居なくなった……憎い敵だが、呪いをかけた代償なので仕方なかった……溜息を吐きながら、今日は寝る事にした……
CHAPTER 6 終了 CHAPTER 7 に続く……