ダーク・ファンタジー小説
- Re: 危機を免れた一人の少年の物語 〜ウイルスの脅威〜 ( No.15 )
- 日時: 2016/10/16 17:39
- 名前: ブルーオーガー (ID: o4cexdZf)
二階に着くと、廊下へ進んでいった。
この学校は主に一階が先生たちの階、二階が三年生の階、三階が二年生の階、そして四階が一年生の階だ。
だから、三年生の俺たちは二階にある教室へ向かう。
ハルトはもう見えなくなったが、廊下には数人の生徒が集まっていた。だんだん近づくと、この生徒たちは元不良の人たちだと分かった。
「おう!ヒデキー!うぃーっす!」
こう呼んできたのは、前同じクラスだったリョウだった。リョウは以前、何回も先生にお世話になっていた生徒の一人だった。だが、受験生になって少しは落ち着いた性格になったと俺は思う。
「おう!うぃーっす」
流れに乗り、そう返事をした。
「なあ?俺と相撲しないか?俺は勝つ自信しかないからな」
この台詞を聞いて、二年生の時に戻ったようだった。性格が変わったのは気のせいだったかもしれない。
「いや…止めとくよ………。もう、怪我したくないし」
そう、俺は廊下での相撲はトラウマになってしまった。
それは、たしか二年生の九月ぐらいだった………………。
雨の日に廊下でリョウと相撲をしていると、ふと近くの教室から一人の生徒が廊下に飛び出してきた。俺はその生徒とぶつかり、窓ガラスに打ちつけられ、血が飛び散った。その後、俺は廊下で肩を打ち、骨折をしてしまったのだ。
偶然が何重にも重なって、酷い目に会ってしまったのだ。もちろん、相手の方も傷を負っていた。
「そうだな。じゃあな」
「おう!じゃあな」
そう言い合い、俺は教室へ向かった。
三年一組は、三年生の下駄箱から一番遠かった。そして、三年生の中では五組が一番近い。そう考えると五組でもよかったなあ、と思ってしまう。なぜなら、俺は誰よりも面倒くさいことが嫌いだからだ。
だが、クラスメイトで言えば一組が最高のメンバーだった。レイとユウジと同じなら、一番遠くても許せてしまう。
まとめると、一組が一番良い—そういうことだろう。