ダーク・ファンタジー小説
- Re: 危機を免れた一人の少年の物語 〜ウイルスの脅威〜 ( No.8 )
- 日時: 2016/03/17 19:15
- 名前: ブルーオーガー (ID: o4cexdZf)
俺はゲームをやり終え、リビングでくつろいでいた。
最近は面白い番組を見つけ、毎週録画をしては暇な時に見ている。
「あはははははははっ!!!!」
この番組は、現実から目を逸らすことができる気がした。笑いのツボがたくさんあり、笑いが止まらない。その時間がなんとも楽しかった。学校に行かず、ずっとテレビの前にいたいぐらいだ。
エンディングが終わり、テレビの電源を切った。
「ヒデキー!ご飯だよー!」
タイミング良く声をかけたのは、俺の母さんだった。母さんは特にやさしくもなく、厳しいわけでもない、普通な感じの親だった。
でもやはり、姉と同じく勉強のことはうるさかった。
ずっとゲームをしてると、「宿題が終わるまで没収!!」と言って、無理やりゲームを奪いとっていく。
それでも俺は、宿題はプリントしかやらなかった。母さんは諦めずに言い続け、俺も諦めず宿題をやらない。
まさに、戦争状態だ。
「はーい。今行くよ」
そう言って、立ち上がった。
前にアイスを食べた所に座り、お皿を眺めていた。
今日、一番最初に目に飛び込んできたのは、から揚げだった。から揚げは一週間に一回は食べ、しかも俺の大好物の内の一つだった。
「いっただきまーーす!!!」
そう元気に言い、手を合わせた。
豪快にから揚げに食いつき、口の中に肉汁が染み出てきた。それが、たまらなく美味しかった。
「このジューシーな鶏肉に、さっくさっくの衣…………美味いっ!!!!」
そう、叫ぶと
「将来はタレントにでもなってみたらどう?結構、雰囲気出てるきがするけど」
母さんはそう呟いた。
「俺もなりたいと思ってるんだよな。飯も腹いっぱい食えるし、お金も入っていい職業じゃん」
「じゃあタレントになれるように頑張ったらどう?」
「いや、俺は卓球の選手になりたいからな。しかも、俺は卓球とゲームしか頑張れないからな」
「ゲームは頑張らなくてもいいのよ?」
「息抜きも大事だよ」
「あんたは息抜きが長すぎるのよ。もっと短くしなさい」
「はーい」
適当な返事をして、食事を再開した。